2.寝起きに生じた疑問
起きたーそしたら、朝だった
「ぐううっ」
呻き声を上げ、目を開くと、
強い光が差し込み、一瞬、目を再び、閉じる。
改めて、目を開くと、石作りの部屋が目に映り、
粗末なベッドに寝ていたことに気づいた。
窓からの光の差し込み具合により、
日中のように感じられた。
身体を動かすと、気だるさと、全身の至る所に
痛みを感じ、ベッドから動くことを諦めた。
ここはどこなのだろうか、なぜここにいるのだろうか、
あの獣はいったい、パニックになるタイミングを
逃したためか、色なことに考えを巡らせることができた。
1.言葉
2.日付
3.場所
4.食料
5.文字
あまり、思い出したくないが6.獣、その他もろもろ。
この状況で部屋を飛び出しても野垂れ死にが
待っているだけ。
そして、ベッドに寝ていたということは、
さほど、酷い目にはあわないとの希望的観測を立てた。
待っていれば、誰か様子を見に来るだろう。
その時に意思疎通をしてみることにした。
目覚めて、1時間ほどすると、紺のローブを
着た何かが入室してきた。ノックもせずにドアを
開けられたため、何の準備もなしに
お互いの目があってしまった。
ひとまず、人のような容姿に安堵した。
「起きられたようですね、体調はいかがですか?」
ん?獣と対峙したときもだが、彼らの話が解る。
理由が解らずに不安を感じるが、何か話して
意思の疎通ができるかどうか確認することにした。
「あっあの、体のいたるところが痛いです。
こっここはどこなんでしょうか?」
「とりあえず、深刻な外傷はありませんので、
ご心配なく。意識の混濁もなさそうですね。
ここは、大森林と呼ばれる森と我が国の穀倉地帯との
境界線にある砦ですよ。
と言ってもわからないでしょうどね。
その辺りは、後日、お教えしましょう。」
何語を話しているのか解らないが、
会話は成立していると判断できた。
相手は、なぜかそのことが当然のように
振舞っているのか不思議であったが、
先ほどの疑問を解決することにして、
会話を続けることを試みた。
「すっすみません、きっ今日は何日でしょうか?
おっ教えて頂けないでしょうか?
おっお腹がすきました」
ローブを着た人物が堪えきれず吹き出し、
「すみません、あなたが挙動不審な感じで
話すもので、ついつい堪えきれずに。
今日の日付は、まあ、王朝歴187年、
雷の17周、5刻ですよ。
水時計を今、持っていなのでだいたいですけどね。
後程、色々な疑問についてはお教えしますよ」
聞けば聞くほど、疑問が生じるが、
不思議と取り乱すことなく受け入れている
自分がそこにいた。
「ふーむ、食事ですか。
少しお待ちを。軽い食べ物を準備しますよ」
「あっありがとうございます。お水ものお願いします」
ローブを着た人物は、微笑むと、右手を挙げて、
退室していった。
ねむっ
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