表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
131/276

森の獣外伝 才籐さんの何気ない一日4 考え事

才藤さん、思い悩む

2刻ほど昼寝をした才籐は、起きて、

患部の痛みを軽く触ってチェックした。

ビルギットの薬草の効果だろう

痛みをあまり感じないが、患部に触れている感覚が

あまりなかった。

元の世界でいう部分麻酔のような効果も

あるのだろうと才籐は思っていた。

そして、毎度のことながら、彼女の技術に

感心していた。


 才籐は、水時計を見ると9刻付近を差ししていた。

代り映えのない飯とは言え、ただ飯が

保証されていることはありがたかった。

遅れないように食堂に向かい、いつもの席につき、

有難い説教の言葉を司祭様より頂く。

できれば、今日は説教の短い司祭様で

ありますようにとしょうもない願いを祈る才籐だった。


隣に座っている助祭が耳打ちした。

「あの爺さんじゃ、料理が冷めちゃいますよね」


才籐もここで過ごして、5年になり、

ある程度、ここのお偉い方ことは知っていた。

確かに今日は、料理が冷たくなることに賛同した。


「しゃーないな。あの爺さんじゃな」

と合図地を打った。


才籐にとって、長く有難くもないお話が終わり、

黙祷を捧げ、食事を始める。

多少の会話はあるが、基本的に静かに食事を取っていた。

食後、助祭や侍祭はまだ、仕事があるため、

急いで食堂を去るが、才籐は特に何もないために

ゆっくりと部屋に戻った。

 魔灯を灯せば、十分な明かりが確保でき、

読書すら可能であった。

蝋燭のようなものあるが、基本、火災の危険性と

明りの問題からあまり流通していないようだった。

  固い布団に寝転がりながら、改めて、

自分の境遇について思いを巡らせた。


変態導師に尻を狙われたとは言え、

才籐は、英雄と持て囃された稲生や

国の意向に振り回される九之池に比べれば、

遥かに恵まれていた。

 稲生は獣に襲われ、森で失禁、

九之池は精神崩壊寸前まで圧迫、

それらに比べ、才籐は運よくアンカシオン教に

早々に保護されたため、殴られて気絶した程度であった。


 あの二人からは能動的、受動的な違いはあれど、

世界に関わる意思が感じられた。

それに比べ、才籐はアンカシオン教の保護と

支給される給金に甘え、何となく過ごしていた。

過去の召喚者たちの偉業にぶら下がっているだけだった。

先祖の功績ぶら下がる無能な貴族どもと

なんら違いがなかった。


「俺も何か考えるかな。

とりあえず、この布団がもうちょっと

柔らかくなるように何か考えてみるかな。

あのおっさんでも西瓜に似せた新料理を

既に開発しているし。

今なら金もあることだし、何かしてみるか」

と才籐は思い、消灯して眠りに落ちた。


すみません、夏休みが休日出勤に、、、、

まー派遣なので、休日出勤はありがたいのです。


のでので、更新が遅れるやもです

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ