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68.無職

九之池さん、イケイケ(^^♪

「美少女戦隊の話は、後ほどにするとしまして、

九之池さん、バルザースとキリアで

会敵した二人に関して、率直な印象も含めて、

話して頂けないでしょうか?」

ある程度の情報は、聞いているのだろう。


急な話題の切り替えに混乱しつつも

ほっとした九之池は、べらべらと自慢げに

詳細を隠し事なく話した。

エドゥアールは眉を潜めて、

九之池を睨み付けていたが、全く気付かなかった。

多少の誇張もあり、要領を得ない話し方であったが、

キリアの面々は、真剣そのものであった。

才籐は終始無言であり、メープルは

キラッキラッした熱い視線を稲生に送っていた。


九之池が一息、ついて、終わりですと

伝えると、稲生は、

「ありがとうございます。助かりました。

九之池さんから、お聞きになりたいことは

ありますか?」

と言った。


「私ですか?いや、一応、用意してきましたが、

温泉、人力くみ上げポンプ、水車、風車、

ベアリング、それとギアです」

と言って唐突に話を切った。


「えっと、すみません、九之池さん。

それらについて何をしりたいのでしょうか?」

面食らう稲生。

そのため、ルージェナが補足と言うか、

説明を追加した。


「すみません、キリア側で今、九之池さんが

あげたものを稲生さんが研究もしくは、

開発していますか?」


「いや、特には行っていませんけど、

ルージェナさんは、それらについて

ご存じなのでしょうか?」

と稲生が返答した。


「私はほとんど理解していませんが、

九之池さんがこの世界の人々の助けになると

仰っていました。

できれば、稲生さんと競合せずに進めたいので」

とルージェナが質問の意図を説明した。


「それなら、大丈夫です。

というより、私は文系だったので、

機械や動力、電気等々の理系のものには疎くて、

現実化させるのは難しいのですよ。

温泉は挑戦したのですが、キリアには温泉が

産出せずに諦めました」

と言って稲生は頭を掻いた。


「えっ、じゃあ、稲生さんは、どのように

生活費を稼いでいるんですか?

まさか、無職とか」

と九之池が質問をした。

何故か才籐が嬉しそうににやにやしていた。


「いや、そのまあ、はははっ」

と笑って答えぬ稲生。

若干、うろたえている表情であった。

その稲生の動揺を見て、紺のフードに

覆われた人物が冷たい声で言った。

「無職でしょう、稲生。

誤魔化しても仕方ありませんわ、

ねえ、稲生」


「そんなに責め立てることはないでしょう、リン。

そんなに嫌なら、離婚したら、どうなの?」

とメープルが言うと、無言でリンは、

メープルをフードの奥から、睨みつけた。

九之池さん、上から物を教えるっ!

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