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雑貨のお店開店します
家族が増えていきます 人ではありませんが
お店の準備に来てくれたリゼルさんに、ポポとメメとブラウニーの事を正直にお話しした。隠し通すには無理がある。メメは浮いてふらふらする。ポポは大きくなって寝転んでいる。ブラウニーは魔法使ってる。彼らは自由だ。人に気遣いしない。
「聖獣にケットシーに家事妖精…すごいね。人外に好かれる体質?まあ良い子たちだからいいんじゃないの。私リゼル。冒険者ギルドに勤めているロッジおじいの妻です。このお店お手伝いに入るから仲良くしてね」
驚きながらも受け入れてくれた?さすが元ギルド嬢だ。肝が据わっている。
それからは早かった。お店の中はリゼルさんが。雑貨の商品はジュモーとモッジが教えたとおりに作成できた。材料さえあればいくらでも作れる。家事ではないのに嬉々として作成している。材料はポポとメメ、そこに犬の妖精クーシーが増えていた。
森で迷子になっていた時、ポポがおやつを分けてあげたらポポに懐いた。メメはお菓子は分けてあげない。体は小さいので森のの事隅々まで知っている。蜂蜜たっぷりの蜂の巣を見つけてくれたらメメが大喜びして家に招き入れた。素材集めのスペシャリストだ。ロッジおじんの妖精版。リゼルさんが呆れてた。名前はコロです。
手伝いが増えて、お店を開く準備が進んだ。液体関係は最初に容器を買ってもらう。あとは中身だけ購入する。クリームや軟膏類は壺に詰めて大中小で金額決める。贈り物用におしゃれな瓶や壺を揃える。ロッジおじんに壺屋とガラス工房を紹介してもらった。壺は安価であるが割れ易い。容器に持ち手と注ぎ口をつける。壺の色は洗濯用が青・髪用が緑・体用が黄色、コルの木で栓をした。
壺や瓶の大きさは大中小の3種類。おもに女性が使うので重すぎず底びろの安定感のあるものを発注した。ハンドクリームなどを入れる蓋つきの広口壺は、その蓋に花模様やいろいろな色の蓋を作ってもらうことにした。ガラス工房に縦長の容器を依頼した。洗剤の色を映して色鮮やか。見ているだけで楽しくなってきた。
安価な壺は大中小それぞれ鉄貨3枚2枚1枚。最初に壺を購入してもらう。壺を持ち込めば中身だけの代金になる。洗濯洗剤は大の銅貨5枚中は3枚小は1枚である。体や髪の洗剤は中瓶のみで銅貨8枚 ガラス製品はそのものは容器自体が高い。見栄えが違う。中身は同じ。
ハンドクリームは中壺で銅貨3枚。各種の洗剤は樽に詰めて、下方の注ぎ口から流し入れるよう設置。カウンターには充填済みの壺が並び窓際の飾り棚にはガラス製の容器や花模様の壺を飾った。
お店のドアから補充品のみの人と容器ごと買う人用に道筋を作り最後に支払いとなる。最初は忙しいがあとはぼちぼち売れれば良いかな。商品表示は絵と文字・金額を明示した。
ブラウニーの二人はリゼルと仲良くなり交代で店番に出たいと言い出した。妖精は無理だと言ったら、大きくなって可愛い子供のメイドになった。空を飛ばぬように言い聞かせた。二人は交代勤務だと言っていた。週のうち3日午後から5時間の営業で開店した。
日の月の終わりに開店することが出来た。ギルドのお嬢さんたちにお知らせした。彼女たちは交代で来店した。まず小壺を全種類購入した。サマンサさんはおしゃれなガラス容器で購入。洗濯洗剤は大壺で購入していった。さすがに高給取りのギルド職員。
近所の奥様たちは洗濯洗剤と髪用を自分用に購入した。半日で10人ほどが訪れた。順調な滑り出し。と安心したら、領主館から洗濯洗剤樽買いの定期注文が入った。街の洗濯屋からも定期購入の連絡が来た。洗濯用のシャボンの実は市場で売れ残る実を無くすために市場のお店から購入する事にした。
髪や体用の売れ行きが少しずつ増えた。女性は壺よりもガラス製の容器で購入する。体用は体臭も抑えるので家族使いになる。そのうち男性ががそっと店を訪れるようになった。他にも市場で購入できるものはなるべく市場を利用することにした。薬草は誰でもとはいかないが、少しでも街に還元。協力できればと思う。
少し落ち着いた頃、ロッジおじんが店に顔出した。今日は紺色のメイド服のモッジが店番担当している。モッジを見て目を丸くした。
「妖精か!」
リゼルさんは夫にも秘密にしてくれていた。ララはおじんを店の中に引っ張って入れた。
「お店閉める時間だからここでお茶飲んで。モッジ、みんなのお茶とはちみつクッキー出してくれる?」 いそいそと台所に入るモッジには、背の羽が揺れている。ロッジおじんとわかってポポにメメ・コロが顔を出してきた。お茶とクッキーをジュモーとモッジが出してくれた。
ポポは子犬に。ジュモーとモッジは元の姿になった。これだけ集まるとお店は満杯。
「こんなにいるんだ。増えたね。ララのことだからもっと増えるかもね」
森と仲が良いロッジおじんは、妖精や精霊と相性が良い。おじんの周りに集まりクッキーをねだっていた。メメはちゃっかりリゼルさんの膝の上でクッキーをおねだりしている。食べすぎだろう。メメ最近ぷくぷくしてきた。
お店に森の木を使った可愛いツリーハウスが届いた。ロッジおじんの手作り。木には小さな木箱のお家が5軒も付いている。 木下には大きめのミニハウスが3軒並んでいる。毛布にごろ寝であったが妖精たちの家ができた。
メメは自分の毛布を持って最初に赤い屋根のお家に入っていった。コロもポポも残ったお家に入っていった。ポポは体が大きいのであまり使わないかもしれないが、自分専用の家は嬉しそうだ。ジュモーとモッジは5軒の小さいお家を出たり入ったりして、最後に一番高い緑屋根のハウスに二人で入っていった。別々でもいいのに一緒が良いようだ。
森から自分の好きな物を集めだした。メメは光る石。ポポは魔羊の毛。コロは何かの木の枝。ジュモーとモッジの部屋はきれいなままだった。性格が出ている。
お店の噂が少しずつ広がり、街の人や女性冒険者の人が増えていった。
「あのーここの製品ですよね。洗濯の汚れは落ちないし手荒れが酷いんですけど」
苦情を言う人が数人現れた。よく聞いたら街の雑貨屋でララの店の商品として安く売っていた。容器の壺もよく似ているが取っ手の所の隠し模様がない。丁寧に説明して買った店に行くように説明した。 別に同じような物作ってもらっても良いのだけど、ララの店の商品とは言わないでほしい。
同じ街の中なので、もめたくなくて商業ギルドに相談に行った。商品名と使用材料を登録して開示する。利用したい人は、商業ギルドを利用してレシピ使用料を払う。レシピ利用契約をしてないものが製造したら罰金を払うことになる。手数料はギルド6に対し登録者が4の割合で収益を得る。ギルドが管理するので苦情等はギルドが対応してくれる。すべて即登録。面倒なことは、商業ギルドに丸投げ資することにした。
のちにギルドが偽販売について金貨1枚ずつ5つの店から徴収した。被害は、その店にしっかり対応させたらしい。5つの店は製品の詳細鑑定までして偽商品を作ったが、ララの店の商品と同質にはならなかったようだ。材料は一緒でも作成技術か妖精印か?本家にはかなわない。
やっと苦情も落ち着いたころ、薬剤ギルドから良質な紙の手紙が届いた。薬の作成依頼。何を頼まれるのか?まだ駆け出しのララには思いつくことは何もなかった。重い薬師ギルドのドアを開ける。
「ご来訪有難うございます。会長がお待ちです。奥の応接室にお入りください」
静かなロビーに声が響いた。
誤字脱字報告ありがとうございます。




