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アニメとか漫画によくありがちな幹部キャラの会議も某ウィルスの影響でリモートでお送りします。

作者: 黒豆100%パン
掲載日:2020/10/05


モニターが明点するとそこには黒い画面を9つに区切る白い線が表示されている。そこには様々な顔ぶれの者たちが映し出されている。子供から老人、少し厳つ目の男と様々だ。

その中のマントを羽織ったいかにもリーダー格の男はこう切り出した。



「今は外出もできないから、このような形で会議になってすまないな」



「なんだよ!会議なんて必要ねーだろうよ」



厳つい感じの男がそう言うと隣の女は少し怒ったような顔でその男にこう、言葉を返す。



「言葉を慎みなさい!ギアム様の前ですよ?」



「ホッホッホ、若いとはいいものじゃのう」



ギアムというリーダー格の男に対する発言に叱責されたのをみて、その隣の枠に映っていた老人は笑いながらそう呟く。今、自分たちは会議をしているのだが、とあるウィルスの影響で外に出る訳にもいかず、このようにパソコンでリモートという形で会議をやっているのだ。

これなら外に出る必要もないかあ

と安心だ。先ほどのヤンキー男はよく会議とかのシーンで会議にケチつけている奴だ。



「あ?おい、来てねー奴いるじゃねーか」



ヤンキー男は9画面のうち一つがずっと暗いままなのに気づいた。ここには、本来白い髪の男がいるはずなのだがずっと画面は暗いままだ。



「あら、何やってるのかしらねえ?」



そう言うと悪魔のような翼を生やした女はそう呟く。ヤンキー男の苛立ちはそいつがいないことによってさらに高まってしまう。

そのヤンキー男は赤い椅子から立ち上がり怒ったような様子で叫ぶ。



「だたっら俺も!!」



「まあ待て、お前にもいい知らせはあるからな」



「ほう...聞いてやろうじゃねーか」


そう言うとヤンキー男はまた赤い椅子に座り足を組む。なかなか進まない会議に一人の子供が痺れを切らして画面越しでピョンピョン飛び跳ね始めた。



「ねえねえ!僕が殺す!僕が殺す!」



子供とは思えないような物騒なことを嬉しそうに言っている。こう言うこと言う子供もこう言う会議の名物のようなものだ。

そしてその対象は我らの敵勢力とも言える光の結社だ。名前的には悪役にありそうだがどちらかというとこちら側が敵、あちら側が味方という感じになっている。



「まあまて、作戦を...」



「作戦なんていらねぇーんだよ!!」



ヤンキー男はそう言いながら画面に顔を近づける。

相変わらず口の悪さにはほとほと困っている。



「待てって言ったのが聞こえないのか?」



そう言いながら我らのリーダー、ギアム様は睨む。画面越しでもその威圧感はピリピリと伝わってくる。ヤンキー男は「ちっ」と舌打ちをして黙り込んだ。



「それでだ。奴らを倒す方法を何かないか?」



その言葉に誰も答えられないのか、皆黙り込んでしまう。奴というのはもちろん光の結社だ。



「ゴロナ、何かないか?」



そう問いかけても、ゴロナという大男は何も喋らない。



「ダメだぞ!そいつは何も喋らないからな」



「言葉が過ぎますよ!」



また叱責されてヤンキー男は小さくなってしまう。

やはりそのゴロナという男は何も喋らない。 こういう会議によく居る、何も喋らないタイプのやつだろう。



「で、どうやって倒すか...だが」



「はい!」



画面上で手を挙げたのはさっきまでずーっと黙っていたピエロのような男。

その男は近くに住んでいる者のことについて話し始めた。



「自分の所は、とある所から最近引っ越して来た者がおりましてですね、その者が昔住んでいた場所は何やら殺人事件ばかり起きる治安の悪い街だそうな。そこに誘導して...」



「おいおい、それ俺たちも危ねえんじゃねーのか??」



「そうですね」



「そっかあ...」



その反論にピエロはしょんぼりとしながら身を竦めた。少しの間無言の時間が生じる。誰も良い案が出せずに沈黙の時間はまだ続いている。



「このご時世、外に出るのも気をつけないといけないからな...」



「そうですね...向こうもきっと戦えなくて暇していることでしょう...」



「うーむ、何かないものかなあ」



なかなか名案が浮かばなく少し気まずい空気が漂う中、やはり真っ先に口を出してきたのはヤンキー男だった。


「やっぱさあ、考えたってしょうがねえんだって!」



「ぶっ殺す!僕がぶっ殺す!!」


また画面内でピョンピョン跳ねながらまたあの物騒な子供が嬉しそうに飛び跳ねる。全く何も意見すら言わなかったゴロナが小さく手をあげる。それを見逃さなかったギアムは、ゴロナに「なんだ?」とだけ訪ねた。



「なんで争ってたんですかね」



「え?」


不意のその言葉に誰もが固まった。その理由を考えたのだが誰一人としてその答えが出せなかったからである。

そう言われるとなんで戦っていたのだろう??誰もがその頭にその疑問を浮かべたことだろう。



「仲良くすれば...良いと思います」



その言葉に場が一瞬固まる。ゴロナは余計なことを言ってしまったのかと顰蹙するのだが、すぐにその意見に賛同する声があがった。



「良い意見だ」



「俺は攻めた方がいいがなあ」



「口を慎めと言ったはずです。なかなか良い意見では無いですか」



「じゃあ、この意見に異議はないな」



ギアムのその言葉に、満場一致で異議なしという言葉がでた。まあ、中には異議なしという言葉の前に「めんどくさいから」という言葉を付け加える者もいたが。



「これにて会議は終了だ。お疲れ様」



そのギアムの言葉に誰もが「お疲れ様です」と言い電源を切った。画面んkは白い枠に黒い背景だけが残る。その画面を見ながら一人の幹部はハーッと息を吐き台所へと向かった。



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