第六話『いろいろ話パート001にゃん』
第六話『いろいろ話パート001にゃん』
《にゃんともコバルトブルーにゃ空にゃん》
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「コバルトブルー?
——きゃはっ。
書庫の本かなんかで、
名前だけは知ってる、っていうだけの、
見たこともない色なのにぃ。
ミアンったら柄にもなく、
カッコつけちゃったりしてるのわん——
ねぇねぇ。
それって」
『いってみたかったにゃけ』
「ってやつよね。違うわん?」
「……ふん、にゃ」
《いいじゃにゃいの。ネコにゃもん》
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「ミアン! 大変なのわん!」
「どうしたのにゃん?」
「あのね」
『けもの道』
「なのに人間が通ってるのわん!」
「にゃから?」
「へっ?
だぁって、
『けもの』だけが通っていい……」
《にゃあんか誤解があるみたいにゃん》
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「くずれそうでくずれにゃいモノって?」
『はいはい!』
「——待ってました、の質問なのわん——
ズバリっ!
イオラの顔の『お肌』なのわん。
どんなにブリっ子しようが、
しょせん、『おババはん』は『おババはん』
いつくずれるか、いつくずれるか、って、
造り子のアタシですら、気が気でないのわん」
「にゃってイオラにゃん」
「えっ」
くるっ。
「——と右横をフり返ってみたら……、
いたいたいた、のわん——
なぁんだ。
いるならいるって、
早くいってくれればいいのにぃ。
なぁんでこんなところに」
『真っ赤なコスチュームの、
女子プロレスラー人形』
「が安置されているのか、
疑問でならなかったのわん」
「ミーナちゃん。ちょっとこっちに来て」
「んげげっ」
すうぅぅっ。
「イオラにゃんったら、
ミーにゃんの首根っこをつかんにゃまま、
どこへともにゃく消えてしまったのにゃん」
《ミーにゃん。早くあやまったほうがいいのにゃよ》
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「いっつも思うのだけれどぉ……。
ミアンちゃんって、エラいわぁ。
ねぇ。
ネコなのにどうして、
そんなに『がまん』強くなったの?」
「というよりも『なれ』にゃん。
にゃあって、生まれてすぐに、
ウチの背中でおネムにゃもん」
《ミーにゃんの寝顔がカワイイもんで動けにゃいんよ》