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第三話『いざ夢世界へにゃん』

 第三話『いざ夢世界へにゃん』


《いいのかにゃあ》


 ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽


「にゃあ、ミーにゃん。

 ホントのホントにいいのにゃん?

 イオラにゃんに黙って、

 こんにゃとこまで来て」

「いいも悪いもある?」


『精霊しか入ることの許されない夢空間』


「だなんて。

 そっちのほうがよっぽど問題があるのわん」

「まぁ気持ちは判るのにゃけれどもぉ」

「とかなんとかしゃべっている間に、

 ……来ちゃったみたいなのわん。

 ほら。前方を見て。

 アタシたちの周りに立ち込めている、

 霧のようなもんが薄れかかっているのわん」

「にゃら、あそこが」

「多分ね」


麗華れいかその


「なのわん。

 やったぁ!

 ついに見られるのわぁん」

「にゃにをにゃん?」

「とにかく、すっごいらしいのわん。

 ありとあらゆる霊木がね」


『自分こそは美しい、と、

 主張するかのごとく咲き誇る美しい花』

『もうお別れなのね、と、

 ひらひらと舞い落ちていく可憐な花びら』


「この二つを『美』の化身にしてね。

 夢の競演を繰り広げてるんだって。

 大精霊をもってしても」


豪華絢爛ごうかけんらん


「なぁんて呼ばせちゃう眺めらしいわん。

 ……ああんもう。

 アタシったら、

 あこがれの真ん前で、

 なにぐずぐずしてるのわん。

 さっ、ミアン。

 よけいなおしゃべりはここまでにして、

 早く行こっ!」


 ぱたぱたぱた。


《ウチは……モチ、お伴しますのにゃん》


 ∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽


 ががあぁん!


「——と、がく然とするしかないのわん——

 これは……。

 衝撃の光景なぁのわぁん!

 今、アタシの目の前では、

 あり得ない現実が展開されている。

 いや、いない。

 いや、いる。

 いや、うわわわぁん。

 どっちか判らないのわぁん!」

「にゃあ、ミーにゃん。

 つかにゅことをたずねるのにゃけれども?」

「なにわんなにわんなにわん?

 この非常事態に。

 浦島太郎が竜宮城で、

 悪質極まるストーカーでも、

 やらかしたというのわん?」

「にゃあにメチャクチャいってんのにゃん?

 にゃあ、ミーにゃん。

 あんた、

 にゃあんであぁんにゃにも、

 ここに来たがったんにゃっけ?」


《とネコが忘れてしまうくらいの光景を前に、つづくのにゃん》


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