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異世界で普通なオレにできること  作者: 籠 侑
1章
1/2

プロローグ



「ーーさい。起きなさい!正人!」


一人の女性の声が少年を眠りから起こすために名前を呼ぶ。一人の女性といっても、少年の母親である。

美少女幼馴染だったらどれだけ嬉しいことか、と少年は心の中で思う。

「ま、そんなラノベ展開が普通な俺にあるはずもないか……」


「意味分かんないこと言ってないでさっさと起きなさい」


「何でだよ……今日は日曜日だぜ?昼まで寝かせてくれよ〜」


ふぁ〜、と気怠さと眠気を隠そうとせずに欠伸をする。すると母親は呆れた様子でまた声をかける。


「あんたね、昨日の夜に明日は特別出校日があってダルいとか言ってなかった?」


お母さんそのために早起きして弁当作ったんだからね、と母親は言葉を付け加える。


母親の言葉に、あっ!!と目と口を開き、すぐさまベットから体を起こす。


「今何時何分!?」


母親は時計を指差し、自分で確認しなさいと言う。


「うげっ!もう8時10分かよ!!」


正人の通う高校の登校完了時刻は、8時40分。普通の高校に比べれば遅い時間帯だろう。


「えぇーっとぉー。今から着替えて歯磨きしてパンをお口に加えるのに10分で、学校まで全力Bダッシュで向かえば15分だから??」


ギリギリ間に合う!!と今からすることを見積もり、実行に移す。

幸運?にも学校の準備は昨日のうちに済ませておいた。


部屋で制服に着替えて、洗面所で綺麗に歯を磨き、リビングでパンを焼き、ジャムを塗り、口に加える。

そこまでの動きはスムーズに完了した。

しかしリビングを後にして玄関に向かおうとした時に、テレビで流れる一つのニュースに正人は目を奪われた。


【昨日未明。狭間川に巨大な穴が出現。穴の直径は10Mほどですが、深さが未だに分かっておらず、警視庁の科学捜査班による巨大な穴の発生原因と危険性を調査中とのことです】


「テレビなんて見てないでさっさと行きなさい。遅刻するわよー」


母親に促されて正人は家を後にする。


ーー狭間川。

正人の家から学校のある方角とは逆にあり、10分程走ればみえてくる国土交通大臣によって指定された一級河川だ。


そこに突如実現した巨大な穴。

至って普通の、どこにでもいる高校生の正人にとって、それは神秘的でとても魅力のある事象だ。


「これは皆勤賞を逃してでも見に行く価値があるっ!!!」


遅刻なんでどうでもよかった。ただ、ひたすらに、身近で起こった神秘的な現象に惹かれた。

つまらない平穏な生活に飽きないわけがない。たまにはこんな神秘的なことが起こらないと楽しくない。







更新は不定期ですが、物語が完結するまでは書き続けるつもりです( ¯∀¯ )


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