表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

超短編2

終わらないの。

作者: しおん

のばしても、のばしても。その先にいる君には届かない。

どんなに早く足を動かしても、君との距離は縮まるばかりか離れていく。


広げた手の向こう側。

小さくなった君の背中。


あと少し?


いやいや、ずっと向こう。


森を抜けた崖の上。

ほら、君はまたそこから落ちるんでしょう?

そしてはるか後方から君を追う私に、その行動を止める術はない。


止める術がないから追いかけて、迷わず私も崖の下に飛び込むの。


風を切って湖に、私の体は落ちていく。君の姿は見えないの。


しずむしずむ私の体。このままどれだけたっただろう。

でも、浮かび上がった時にはもう遅い。


湖なんかじゃない、水たまりに浅く浸かった私の体。

そしてまた、水面(みなも)にうつるのは私だけ。


「どうしてっ!」


何百回と繰り返される運命は、未だ変わらない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ