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夏生詩集3

傘の下

作者: 夏生

傘の下なら安心でした

私を私と知られないで

傘に守られてゆく道は

悪くありません


豆をぶち当てられたような

音のなかで

私は

泣くことも怒ることも

笑うこともできて


どちらでもない気分だと

もったいなくて

雨が降っていても

傘を閉じてしまうのです


雨にぬれながら

傘を閉じて歩くと

人の視線にもぬれて


恥ずかしくなると

再び傘をさすのです

傘をさす意味はもう

どこにもないのに


豆をぶち当てられたような

音のなかで

私は泣きました

傘は私を変わらず

守ってくれました

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― 新着の感想 ―
[良い点] 傘の下なら安心でした この感覚 よく分ります!素敵な詩。 ただ、夏生さんというと 銀色夏生さんを思い出してしまいます。偶然ですか?
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