歌手人生のきっかけ
客「「「きゃ~~~魁雅く~ん!!!」」」
俺の名前は鳴海有兎。芸名で魁雅ってつけて歌手をしている。17歳の高校2年生。
有「みんな今日はライブに来てくれてありがと~!! 最後はみんなの好きな曲で終わりたいと思いま~す!!最後の曲で(また会おう)」
最後の音楽が流れるとライブ会場が一段と盛り上がる。中には泣く人も。
俺はこの光景が好きだ。
歌い終わると周りの人が帰っていく。悲しい気持ちになるのはある人が来ていないからだ。
有「やっぱり今日もいなかったか…。」
マ「お疲れさん~。お前誰か探してるのか?なんなら番組で人捜ししてやるぞ?」
有「え…?…マネージャー!?」
マ「何だよその反応は!!とりあえず探してやるから名前くらい教えな!!」
有「あ…名前も知らないのでいいです…。」
マ「名前知らないのかよ!!まぁいいや。捜して欲しかったらいつでも言えよ~?んじゃ俺は帰るわ!!」
有「あ…お疲れ様です!!」
バタン!!!
人捜しって言えば人捜しだけど、マネージャーやファンには告げていない秘密がある。それが前世の事だ。
そして俺が歌手になろうと思ったきっかけでもある。
それは400年も昔の事。平民の風速家に生まれた二人の兄弟、兄の翔琉と弟の神楽。
毎日のように家の手伝いをしたり、遊んだりと二人はいつも一緒だった。
しかし、そんな二人の生活は続かなかった。
18歳になった翔琉はお見合いをさせられる事になった。当然、翔琉は拒否。
翔「嫌だ!!神楽と一緒にいると約束したから離れる気はない!!」
今まで仲良し兄弟と世間では有名になっていたため、二人は一生離れないと小さい時に約束していたからだ。
両親は二人の事は良くわかっていたが、貴族の娘が身分は違えども翔琉に恋をしてしまったため、貴族の親は結婚をしてくれたら裕福な生活にしてやると言われていた。
親は貧乏だったために、結婚をするだけで裕福になれるというので断る理由はない。
翔琉は親を裕福にさせたいと思っていたため、渋々ながらも承諾するしかなかった。
承諾してしまった翔琉を、神楽は怒って部屋に閉じこもってしまった。
神「兄様の嘘つき!!約束したじゃないか子どもの時に!!」
翔「そうだが…。俺も18歳になったし、神楽ももうすぐ17歳だろ?だから結婚して親を裕福にしてやろうよ?それに一生一緒ってのは一種のブラコンってやつだな。」
神「親を裕福にしてやりたいけど…。兄様と離れるのは嫌だ…。ブラコンでもいいから一緒にいたかった…。」
翔「まぁ決まってしまったからにはしょうがないんだ。俺は結婚して貴族の家に行く。だからお前も結婚ちゃんとしろよ?」
結婚!?俺は結婚なんてしたくないんだ…。ただ、兄様に約束を守って貰いたかっただけ…。兄様に…。
神「兄様…。俺の結婚はどうあれ、一生一緒にって約束は果たそう。今は無理でも来世で…。その時は兄弟じゃなく異性という形でだよ…。そしたら結婚して一緒にいれるから…。」
翔「そうだな!!来世で一緒にいよう!!約束は守る。」
神「決まりだね!!来世は歌でも歌って、会えるのを待ってるよ!!絶対に来世で会おうね!?」
翔「わかった。じゃぁ今くらいの年で会おう!!」
こうして風速兄弟の約束が来世に持ち越された。翔琉は結婚をし、裕福な生活に家族はなった矢先、神楽は17歳という若さで
病死した。