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詩集<独白>  作者: インジュン
詩編(1)
86/95

永劫の蕾



この花は永劫の(ほとり)にゆれている。

あまたのうつろいをながめ

蕾という名の一輪となって。


風よりもとうめいなあなたの声が、

水面(みなも)をやわくなでている。

どことも知れずに吹いてきては。


あなたの落としていった種は

油彩のなかに秘められた

空のかなたの青色をしていた。


ああ、永劫に

枯れることもない花のあわれ!


日よ、暮れよ、

吹きすさぶような夜よ、

この花が枯れてしまうように。


手折るではなく、

ただ、日よ、暮れて枯れよ。

だがあなたは在るのだ。


この花は永劫の畔にゆれている。

あまたのうつろいをながめ

蕾という名の絵画となって。


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