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クリーニング
皮膚という呪縛に、
わたしが充満する町
曇天にノックスの雨、
ソックスの禿げた名前
雨粒のpH、濡れるセーター
熱の拡散、自我は悲惨
温度は平衡、雑踏が交合
皮膚がとける、わたしが溢れる
嘔吐する実感、スペクトルの欠陥
コールタールの虹色の煌めき、
歩道橋のかけた一段目に足
あなたが滲みとなった朝、
わたしは服をクリーニングした。
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