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詩集<独白>  作者: インジュン
詩編(1)
52/95

倦む

倦んだ日々へとひとときの幕をおろし

リビングのソファーに腰かけるわたし

とともに体が沈みと視界は黒色に沈み

さっき黒衣を垂らして隣に座った死神

はもっている鎌には一つの毀れもない

と自慢していたけれど今はもうテレビ

を付けていてでも何一つの言葉もない


電気代がと思わなかったわけではない

けれどそれは雨音と水漏れの音の違い

ほどのことだったしそもそものはなし

あのテレビがいつからあったかを思い

出そうとしてもそれは顔の蚤のように

自然とあるものだとどこからか声がし

たしかにと頷かなかったわけでもない


生命は海に浮遊することからはじまり

わたしも寄生虫もいるのだなとさとり

取り留めのないことばかり目を横切り

やはりどこまでも沈んでいけそうな気

がしたけれどもただの錯覚でしかない

とわかるころに丁度やってくる眠気に

欠伸したのはわたしだけだったらしい

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