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詩集<独白>  作者: インジュン
詩編(1)
14/95

推敲と沈黙の果てに

詩を堕とそう シタンの食卓から

散らばるペルシャ絨毯の切れ端、

錆びた銀皿あるいは垢塗れの手へと

欠けた爪で割き、分ち合おう


(赤錆がなにかを整えている)


意味が有るというのか

人の四肢(ししむら)、哲学者の骸よ

まだ見ぬ者を迎える為の堕落が

我ら全ての堕落であるならば、

あるならば、果たして

この言葉に 一体 何が 宿る?


(沈黙があって、全ては推敲される)


猛禽類のような鋭敏さを以て

あの正午を騙る宮殿を散り散りに


(推敲の思考の試行の果ての沈黙)


地平に潜む闇の高揚、照ら

される青空の憂鬱、風に

草臥れるのみの雲の惰性、

それら全てを肯定しよう


(沈黙、推敲さえも言葉へと収束)


ただ血の一滴に生きると誓う

言葉と推敲、沈黙によりて

私は詩人 我らはヒト だ


(積み重なった骸らに告ぐ)


やがて全てが形になる

見えずとも、聞こえずとも

これが堕落というならば

お前の沈黙はなんとなる?


否定も肯定も忘れた離塔に

住まう、賢者の襤褸を纏う者よ

  お前の  

       沈黙

  と

    推敲

          言葉

      は

    宿ら

ない

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