「千年後の世界ですってよ、奥さん」
「……さてと。」
改めて周りを観察してみよう。割と混乱しているが、受け答えできそうな存在がいることから、状況整理はスムーズにいくだろう。
まず俺自身は多分健康。なんでこんなとこに居るのかさっぱりだが、そこは後で確認だな。
次に、周りの環境は簡単に言えば、実験室の様な所だった。俺が入っていたガラス製のカプセル(?)が大量に整然と並んでいる。が、見た限り全ての中身が空っぽだ。誰か同じ境遇の人がいてくれたら安心出来たんだがな…。
ここがどんな施設か分からんが、医療機関に準ずる場所なのかもしれない。輸血パックとか、注射器とかあるし、全体的に清潔感がある。
で、最後に謎の声。女性的な声だったが何処か機械的な感じだった。周りに人が居ないことから、どっかから通信してるとかかな?こっちのボケにいい感じのツッコミをいれてくれることから受け答えは出来そうだ。
「あー…。もしもし?」
『はい、マスター』
「…おお。ちゃんと会話できてるな。あ、えーと色々と聞きたいんだが…いいか?」
『Yes、何なりと』
「ここって何処?後、君はどちら様?」
『……記憶の欠落を確認。データチップでの補助処置を行います』
「え?ちょま―――」
突然天井から機械のアームが飛び出して俺の頭にピトッと、押し当てる。瞬間、いきなり膨大な情報が流されてきた。
どういう原理かわからないが、余りに多い圧縮された情報を受け取った俺は、そのままあっさり意識を手放した。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「おぇ…」
目を覚ました俺は、まず吐いた。余りに大量の情報を強制的に受け取ったため身体が拒絶反応を起こしてしまった
結局二度寝しちゃったとか、いきなり何すんねんとか、色んなツッコミが思い付いたが、そんなことよりもっとヤバい事を理解してしまった俺は、思わず口に出していた。
「…まぁじでぇ?」
千年後の世界ですってよ奥さん?




