覚醒
処女作です。宜しくお願いします!
最初に感じたのは、全身を包む温かさだった。
ぬるま湯に浸かっているような、何時まで此処に居たくなるそんな心地良い感覚は、自分が胎児なのかと錯覚してしまう。が、段々とクリアになる思考が、そうではないと否定する。
身体の感覚器が、少しずつ外部情報を受け取り脳が理解する。
聴覚、正常。
『■■■番――醒しまし――――解凍プロセス――10%』
微かに聴こえる音は女性の声であることは解るが、断片的にしかきこえない。
視覚、不明瞭。
『30%――並行して、能力移植――成功。』
ぼやけた視界に一瞬、電流が走った感覚があったが直ぐに収まり、身体が熱くなる。
触覚、正常。
『50%進行中……。肉体強化開始……成功。』
ドクン、と心臓の鼓動を強く感じる。身体に力が入る。
嗅覚、正常。
『80%進行。……■■■■との融合開始……。成功。』
いつの間にか、呼吸が出来ている事に気付く。大きく息を吸い深呼吸。
味覚、恐らく正常。
『90%進行。デバイスとのリンクを開始。――クリア。』
改めて視界を確認すると、どうやら自分は、人一人入るくらいのガラス製容器に入っていたようだった。身体が青い液体に濡れていることから、この液体に浸かっていたと思われる。
『……100%。全工程完了。――おはようございます。マスター』
そこまで確認した俺は、挨拶を交わしてきた謎の女性の声に対して――、
「……二度寝していい?」
『ダメです』
駄目でした。




