【フリー台本02】男性一人用_全年齢向けファンタジー(500文字)
■概要2
中世ファンタジーにおける騎士や官吏達の朝議をイメージしたワンシーンです。
耳かき等のASMR系よりもドラマCDやゲームCVの練習、あるいは作者とのキャラクターイメージの共有を主目的としています。
本稿では「ため息(息逃し/息をつく)」が登場します。
息逃しは微妙なニュアンスを含むことが多く、登場バリエーションも多彩なので書く方も演技される方も意図の疎通がかなり大事な項目だと個人的に考えています。そのため、キャストを考える際にボイスサンプルとしてあればいいなと思うことは多かったりします。
求めるフリー台本が見つからなかったので半分自分用でもあります。
物語性や世界観、設定などはご都合の良いように解釈お願いいたします。
■本文/台本
ここのところ隔壁内に流通している貨幣の量が減っている事項についてだが、夏の租税について壁内の民は免除、あるいは減免とする。
住所木簡の確認を怠るな。外商人に持ちだされたのでは意味がないからな。
それと、夫役の期間に変更はない。雨季が始まる前に堤の補修は予定通り行うものとする。苦労をかけるが、上手く導いてやってくれ。
他にある者はいるか?
……ふむ。では――
主上が? 分かった、朝議の前にお伺いしよう。
そうだな、ではついでに頼まれてくれるか。――国府で管理している地租の収税率を編纂しておいた。夕刻までにご一読いただくようお伝えしてくれ。
分かっている。主上が大人しく読むはずがない。お前の責になるようなことはないから安心しろ。
本来誰の帰するものでもないが、強いて言うなら私が負うべき責であろう。主上がお務めを果たしてくれれば何も――誰も疲れはしないのだが。
――(■これまでの苦労が自然と想起され、軽く息を逃す/ため息をつく間を入れてください■)。いや、なんでもない。では皆、今日もよろしく頼む。
女神の加護と祝福を。