~ただいま異世界転移する前~
シオンに別れを告げ天へと上がっていったクロノ。
新たな世界に旅立つ彼に最後の出会いが待っていた。
さて、この世界ともおさらばか。
俺は今、双葉の家の上にいる。
シオンに言ったように俺は双葉から離れるが、新たな主を待つ為に去るのではなく、別の世界に行く為に去るのだ。
そう、俺は1度ヴァリュキュアの世界に行った。
そこで違う世界に飛ぼうとした時に運悪く、この世界の神がヴァリュキュアから魂を引き込む力に巻き込まれた。
その性で俺はこの世界に召喚されカードになった。
はじめはすくにでも『転移』してやろうかと思ったがせっかく来たから楽しんでやろうとしばらくカードで暮らしていた。
双葉の父親とはそんな時に出会った。
双葉の父、双葉との生活はとても楽しかったが、まさか俺がこちらにくる原因にもなった魔王にやられるとはな。
カードの制約で双葉とは離れないといけないが、シオンや双葉のウルトラレアカードもいる。
この先は彼らに任そうとしよう。
俺はそう思いながら『転移』を使おうとした。
「やっぱり違う世界に行くんですね」
そう横から声をかけられた。
「やっぱりどこかで会ったような気がしてたんだよ」
俺は横に浮かぶマナンにそう言った。
俺の前には精霊化したマナンが浮いていた。
「覚えてはいないんですね」
マナンの言葉に頷く。
「ま、仕方ないです。
あなたはたくさんの世界をそうやって回ってるみたいですから。
私が転生者って言う事は言いましたよね?
私はあのヴァリュキュアの世界の女神に『無限ボックス』いわゆる収納数が無限のアイテムボックスのスキルをもらった後、ヴァリュキュアの世界に転生しました。
しかし、その町は運悪くモンスターに襲われ私は赤ん坊の状態で家に隠されました。
両親はその後どうなったか分かりません。
なまじ前世の記憶がある私はすごく恐怖を覚えてそして私はモンスターに見つかりました。
そこに貴方が現れて助けてくれました」
「まさかミアか?」
「はい、やっと思い出してくれたんですね」
「はは、まさかあの時助けて育てた女の子とはな」
実をいうと俺はヴァリュキュアの世界では500年程滞在していた。
普通俺程の力を持った者はそこまで滞在出来ないのだが、なぜかあの世界その強制力が弱かった。
俺が初めてあの世界に行った時に確かに赤ん坊を助けて育てた。
まさか、こんな形で会えるとは。
「いろいろと生きる為の技術を教えてもらった後、私は名前をマナンに変えて師匠に会ったんです」
「そうか、いい師匠に巡り会えたんだな」
「はい」
マナンは笑顔で答える。
「クロノはあれからどうしたんですか?」
「俺はあれからいろいろと世界を回っていた。
そして、俺は復活しようとしていた魔王に出会ったんだ。
魔王が悪事を働いていたのは知ってたからな、復活を阻止した時にこの世界への強制召喚に巻き込まれた」
「それじゃ、魔王と一緒に」
「ああ、この世界に来た」
「私達よりも先にこの世界に来ていたんですね」
「そうだ、それとこれは覚えていなくてもいいが知っとくといい。
この世界の神はヴァリュキュアの世界から特別な魂をこちらに引き込んでいる。
その方法としてカードバトルを使っている」
「特別な魂?カードバトルを?」
「ああ、世界の価値を上げる為に特別な魂を自分の世界に取り込むのは、多くの星の神がしている事だがこの世界の神はかなり積極的にしている。
カードバトルをした時に向こうの世界と繋げ、その時に魂を1つ引っ張って来ている。
簡単に言うとお前達が本気のバトルをする度にウルトラレアカードが1枚増えると言うわけだ」
「それじゃ、今ウルトラレアカードは?」
「9枚だ。全てがシオンに味方するカードとは思わない、魔王の手下で優秀な者も来ている可能性はある。
十分に気を付けろ」
「分かりました。
そうやって最後まで私達の心配をしてくれるんですね。
私と分かれる時もそうでした」
「そうだったか?」
「ええ。もし、私に何か恩返しができたらいいのてすが」
「そうだな、もしマナンがこの世界でも役目を終えた時に本の管理でもしてくれるか?」
「本の管理ですか?」
「ああ、誰かが物語を読みたくて訪ねてくる時があるかもしれないからその時の相手にな」
「分かりました。
その時が来たらお手伝いさせてもらいます」
「ああ、よろしくな」
俺はマナンにそう伝え『転移』を使った。
次の冒険の待つ新たなる世界に向けて。
次回はその後とキャラ紹介になります。
お楽しみに




