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転移無双  作者: 天野 空
第六章 きょうふのうみそしるがでるやかた
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~ただいま異世界転移中の前~

ここはいつもの光の道に入る前。

別の世界に行く前にやるべき事を終わらせて行かないと。

「本当に厄介なものを飲ましやがったよな」

突然声をかけたのが悪かったのか、化け物と2人の人間がこちらを向く。

それと同時に俺は『アイテムボックス』から愛剣のブロードソードを取り出し一閃。

「ギャ~」

化け物の長い腕を切り落とした。

化け物はそのまま背後の壁に激突。

捕らえられていた女性、確かシャーロだったか?

彼女はその場に座り込んだ。

「その薬品も物騒だよな」

ブロードソードを1振り剣撃を飛ばす。

ネクロだったな、男が手に持つ試験管を破壊した。

「な、何なんだ、どうして生きて」

ネクロは面白い事を聞いてくる。

「おいおい、お前が作った薬、死んで生き返らす薬なんだろ?

なら、俺が生き返っても不思議じゃないだろ」

俺は呆れながら答える。

「確かにそうだが、すぐにアンデット化しなかった、だから、失敗したのかと」

何故か安堵しているネクロ。

ネクロはシャーロの方に振り向いた。

「君に飲ませる薬は失くなってしまったが、また、作ればいい。

それにあんな強いアンデットが私の物になったんだ。

これで私の研究を邪魔するやつもいない」

何かおかしな事を言ってるな、あいつ。

ネクロの言葉に怯えながらも俺を睨むシャーロ。

「おいおい、そんな目で睨まれても別に危害はくわえないよ」

「そ、そうだぞ、君には私の側にいてもらうからな」

俺が勝手に喋って焦ったのか話を合わせようとするネクロ。

だいぶ、勘違い男が鬱陶しいなぁ。

その間に化け物がゆっくりと立ち上がり、切り落とした腕を伸ばす。

すると切られた腕が元に戻っていった。

再生能力付きか本当に厄介なモノを作り出したな。

「さて、それでは、シャーロ。

君は私の新たな薬が完成するまで、しばらく部屋にいてもらおうか」

ゆっくりとシャーロに近づくネクロ。

しかし、俺は『ゲート』を使いシャーロを側に引っ張った。

「な?」

状況が分からないネクロとシャーロ。

「『天才』なんだからさ、もっと考えなよ」

俺はネクロに冷たく言う。

ネクロは何が起こっているのか分からない顔でこちらを向く。

同じくシャーロも、こちらを見ていた。

「俺は別にアンデット化してないよ。

さすがに『不老不死』だけど、あんなに毒やら呪いやら魔術てんこ盛りの毒薬飲まされたら、なかなか解除できなくて今までかかっちゃったけどね」

「な、なに?『不老不死』だと」

「ああ、いつだったかな、そんなスキル『コピー』したからね」

「全ての人間の夢である『不老不死』になっているのか」

ネクロは、興奮ぎみに聞いてくる。

「ああ、間違いなく何があっても死なない老いない」

「おお、おお」

俺がアンデット化してない事よりも『不老不死』に会えたことの方が驚く事なんだなぁ。

「さぁ、調べさせろ、お前の体を」

「いや、命令されてもねぇ、従順の魔術解除してるから」

「く、くそぅ、夢花、やつを捕らえろ」

「え?あの化け物が あのメイドさん?」

じゃ、もう眠らしてあげた方がいいか、来世はいい人生を送りなよ。

俺の投げたブロードソードが夢花だった化け物の胸に刺さる。

そして、「ホーリーライト」光の柱が夢花を包む。

柱が消えるとそこには1本のブロードソードが落ちていた。

「な、なんだ?」

ネクロが焦った声をあげる。

「アンデットにしか効かない消滅の魔法。

彼女の料理は美味しかったからね、せめてものお礼だよ」

『ゲート』俺はブロードソードを拾う。

「さぁ、君にもギフトをあげようね」

トン

俺はネクロの肩を叩く。

そして、『ゲート』で移動してシャーロをお姫様抱っこする。

「ちょっと寝てて」

魔法でシャーロを寝かす。

「ま、まて、何をした」

俺はシャーロを抱えたまま部屋を出る。

それを追ってネクロが続く。

「君には『封印』のスキルをコピーした」

「『封印』?」

俺はまっすぐ玄関に向かう。

それを追ってくるネクロ。

しかし、距離は縮まらない。

「君のスキル『状態異常無効』なかなかいいスキルだからコピーさせてもらった、なんでお返しにそのスキルを『封印』してスキルをコピーした」

「な、何を言ってるんだ」

玄関に着く。

ゆっくりと扉が開いた。

「ま、まて、どこに行くんだ」

「ここにはもうようがないからね」

俺が外に出ると同時に扉が閉まる。

そして、俺は『封印』を使った。

「な、なんだ開かない」

「スキルで閉めてるからね、開けたかったら自分のスキル使いこなしなよ」

「ま、まて、おい」

中からドンドン扉を叩く、ネクロ。

そして、扉を叩く音が止む。

たぶん、彼らが来たんだろう。

「な、なんだ、お前達は近づくな、近づくなと言っている。

どうして私の言うことを聞かないんだぁ」

「そうそう、彼らの従順魔法『封印』してるから解きたかったら頑張りなよスキル修練」

俺はシャーロを抱えたまま、館から去る。

「ま、まて、まだ私は薬を完成させてない、ああ、やめろ、足が腕があぁぁぉぁ」

悲痛な叫びが聞こえるが、今は『状態異常無効』は働いていない。

毒が体を蝕むだろう。

ようやく彼も望んだ体になれるんだ。

よかったな、ネクロ。

さて、近くの冒険者ギルドに行って、彼女を預けこの館の事も話しておこう。

もし、『封印』が破られたその時は、討伐するようにと。

俺は彼女のここ数日の記憶を『書換』た。

そして、ポンと背中を叩く。

スキル『最善手』この子の『天才』と合わせればどんな困難にも立ち向かえるだろう。

俺は彼女を抱え、近くの町に向かった。

さて、彼は無事にハッピーエンドになったのでしょうか?

次は後日談、キャラ紹介に続きます。

その後は、また新たな章へ

それでは、次回お会いしましょう。

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