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転移無双  作者: 天野 空
第一章 光の剣と女勇者
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~ただいま異世界転移中~

ユリスと魔王の戦いの最中、魔王の光線にやられたクロ。

そして、ユリス達の戦いは途中で途切れてしまった。

ユリス達は果たして勝つことができたのか?

ここは光の輪が無限に続くトンネルのような場所。

そこで俺は寝そべりながら、光の流れに身を任せていた。

「はぁ、ユリス、ちゃんと勝てたのかなぁ」

返事は期待せずに呟いてみる。


俺の名はクロ、いや、クロノ・クロイス。

異世界転生した俺は女神から授かった『転移』と『コピー』を使ってこうやって異世界を旅している。

今回は一組のパーティーと共に旅をした。

そのパーティーは魔王を倒す旅の途中ということで手伝ったのだ。

「しかし、異世界転移するのに死ぬ位のダメージを受けないといけないのはどうにかならないのかなぁ」

ぼやきが止まらない。

最後まで一緒に戦ってもよかったが、あまり手を貸しすぎると彼女達の為にもならないからなぁ。

彼女が持つ光の剣。

あれはある条件を持つ者に力を貸す、レアな武器だった。

条件は2つ。

剣の才能があり、達人の域に達していること。

魔法の才能があり、これまた達人の域に達していること、だった。

ま、『鑑定』のスキルで剣を調べたから、すぐに分かったんだけど。


彼女が持っていたスキルは『魔導王』と『激運』の2つだった。

『魔導王』はその名の通り、魔法を極められるスキル。

しかし、光の剣を使うには、スキルが1つ足りなかった。

そこで、俺は自らの持つスキル『剣聖』を彼女に『コピー』した。

ちなみにこの『コピー』のスキル、対象の者から1つだけスキルをコピーする事も出来るし、対象の者に1つだけ、スキルをコピーする事もできる、チートスキルだ。

たぶん、その2つのスキルの力で、光の剣は本来の力を発揮してると思うのだけど。


『転移』のスキルを使うと、その後が確かめられないからなぁ。

「はぁ、ユリス、ちゃんと勝てたかなぁ」

光の剣と女勇者のお話の続きとなります。

お話的には、これからもこの後の後日談を入れて三部分けで続いていきます。

次の後日談は、読まれても読まれなくても大丈夫です。

ユリスのその後が気になる方は、読んでいただいて、想像でこうなったと考えたられる方はそれで十分だと思います。

それでは、また、次の章をよろしくお願いいたします。

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