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転移無双  作者: 天野 空
第十七章 神代列車で逝こう
165/186

~ただいま異世界転移中~

そこはいつもの光の道。

クロノは次の世界に向かい今日も光の道に横たわる。

「はぁ、次の世界はどんなところなんだか」

俺は光の輪が走る、光の道で寝っ転がっていた。

相変わらずここには誰もこない。

いや、たまに迷い混んでくるやつはいたか。

次の世界までまだ時間があるだろうと俺は目をつむった。

(……

……

…殺してくれ。

この世界を救ってくれ。

もうこれ以上、僕や仲間を苦しませたく…。

…を潰したくないんだ。

これが最後。

これを最後に僕の意識は…。

…この願い誰かに届いてくれ。

誰か、…頼む。

誰か助けてくれ)

微かだがその声を俺は聞いた。

起き上がり周りを見るが誰もいない。

なんだったんだ今のは?

だが、確かに聞こえた。

俺はすぐにスキルを使う。

『幻影』のスキル。

「およびですか、マスター」

黒装束の人型が背後に現れる。

「さっき聞こえた声の主を知りたい。

探ってくれ、俺のスキル『転移』を使ってかまわない」

俺は座ったままその『幻影』に言った。

「分かりました。しばらくお待ちください」

相違って『幻影』は消える。

スキル『幻影』

相手に幻を見せたりするスキルだが、使い方によってこういう自分の分身体のようなものを作れる。

俺が許可したスキルを使う事も出来るため案外情報する。

外見から隠密にも向いてるし。

「ただいま戻りました」

「早いな」

背後にいきなり現れる『幻影』

ま、欠点と言えば必ず現れる時はいきなり背後に現れる事くらいか、初めはビックリして消滅させてしまったからなぁ。

「で、どうだった」

「はい、声の主はここからそう遠くない時空の世界でした。

詳細は後程」

「分かった、戻ってくれ」

「は」

『幻影』が消える。

それと同時に『幻影』が得た情報が頭に入ってきた。

「神代列車か…

しかし、最近胸くそ悪い世界が多すぎないか?

くそう、嫌になる」

パン

俺は手を合わせスキルを使う『時読み』

『時読み』で『幻影』が調べた時空の過去、未来を探り神代列車が使われた時間を探した。

あった。

ここか。

『転移』



(ここは第一車両か?)

両脇に窓が均等に着いている箱の中に俺は今『転移』していた。

確かに椅子はないが列車に似てるな。

部屋の中央には人形が浮いていた。

それがこちらにゆっくりと振り返る。

「あれあれ?

まだ、お客さんがおられたんですか?

お話では4人だったはずですが」

そう言いながらピエロの人形が近づいてくる。

「ま、構わないでしょう。

お連れ様は先にいかれましたよ。

あなたにもプレゼントを渡しますので先にお進みください」

ピエロのその言葉の後、体に何か妙なものが纏わりつく感じがした。

(これが例のやつか)

俺はすぐさまピエロの頭を掴む。

「な、何をなさいます」

驚きの声と同時に暴れだす人形。

「いや、お前が俺に変なスキルを使おうとしたんでな。

始末しようかと思って」

「な、なんの事か、分かりませんが」

「なるほど、『限定封印』のスキルか」

「な」

驚いてる驚いてる。

「じゃ、いいや、俺のどのスキルを残すつもりだ?」

俺の問いにピエロが動きを止める。

そして。

「あ、あ、あ、あ…」

壊れた拡声器かこいつ?

「な、なんなんだ、おまえ。

こんなスキル量見た事ない」

「ま、俺もこう見えて長い事生きてるからなぁ。

ま、そう言うわけだから。

とりあえず消えとけ」

俺はピエロの頭を掴んでいた手に力を込める。

もちろん『怪力』のスキルを使って。

グチャっと音がしたかは分からないがピエロはその場で光の粒子になって消えた。

それと同時に車体が揺れる。

そして、車体もまた光の粒子に代わり消えた。

「あちゃ、そっか、あの車体もモンスターの一部だったな。

失敗した」

俺は前を行く神代列車と同じスピードで進んでいる為、取り残される事はないが、空中を歩くのにもスキル使うからなぁ。

次からは半殺しで止めとこう。

俺は神代列車に追い付き次への車両に進んだ。



ガチャ

扉を開く。

そこには逆さ吊りの男と手と下半身が骨になった女性がいた。

女性の方はかなり錯乱しているな。

「ん?

はは、どなたですか?」

逆さ吊りの男は器用に回転しこちらを見る。

なんだにやにやして気持ち悪い。

「あなたは話にははいって、ぐはぁ」

何か言ってる途中だが、先を急いでるからまた次の機会な。

俺は拳を逆さ吊りの男の腹にぶちこむ。

「話している最中、ぐほ」

もう1発。

ちょうど腹立ってたしサンドバッグがこんなところにあるとはこの車両も気が利いている。

スキル『手加減』『豪腕』『瞬足』『怪異殺し』を発動。

『怪異殺し』を使うと実態のない物にも物理攻撃が効くようになる。

ま、保険かな。

では、いきます。

「おら、おらおらおらおらおらおらおらおらおらおら」

「ぐぁ、ぐほぐぁぐふぐぎゃぐぅぐほぐぎゃぐぅくぁ」

『瞬足』を使い拳を打ち込む場所を変えながらサンドバッグ全体に打撃を入れていく。

シュ~と煙がサンドバッグから出るぐらい殴り込んだ。

ふぅ、いい汗かいた。

後はスキル『痛撃再生』を使っておく。

このスキルはスキル解除するまで定期的にさっき与えた攻撃の痛みだけを再現するスキル。

ま、拷問とかに使われてたスキルだな。

これでこの車両事態が消える事はないだろう。

『手加減』使ってるから絶対に死ねないし。

さて、次はこの女性だか。

「骨、骨、あ、あ、骨になってる…」

かなり精神破壊されてるな。

これもスキルで壊されてる感じか。

俺はゆっくりと彼女の目に手を置く。

そして、『解除』のスキルを使った。

これでいいと思うけど。

彼女がゆっくりと目を開け体を見た。

「え?骨は?」

「上手く解除出来たか。

あれは幻だよ」

「え?幻?」

「そう、あのモンスターのスキルで幻を見せられてたんだ。

ただ、それを信じこんでしまったら、その幻は真実になってたけどね」

「あなたは?」

「俺か?俺はクロノ。君の仲間に頼まれてね。

君の名前は分かるかい?」

「私?私は」

少し考えるような素振りをした後、彼女は顔をあげ笑顔で答える。

「アクエス。水の勇者って呼ばれてるわ」

「そうか、よかった。自分を取り戻せて」

「え?」

俺はアクエスの手を取り立ち上がらせる。

「さ、次に行こうか」

「えっと、あれはいいの?」

アクエスがサンドバッグを指差す。

さっきから定期的に呻き声を上げながらそれは揺れていた。

「あ、いい、いい、あれはああいうものだから」

「そ、そう」

俺の『解除』のお陰で錯乱していた時の記憶が消えてるみたいだな。

それはそれでいい事だ。

俺達は次への扉を開いた。



ガチャ

部屋を見る。

「あ、鬱陶しい」

俺はスキル『敵対者への報い』を発動。

自分に対して敵対行動をとるものだけに攻撃が当たるようになる。

「瞬炎殺」

俺の技で車両内が一瞬で燃やされる。

後に残ったのは奥に座っている男性とその前にいる大きいゴキブリか。

うわぁ、あのゴキブリ人面かぁ。

たぶん、一瞬俺が敵かどうか迷ったから焼かれなかったか。

ま、今はこっちを睨んでるけどな。

「だ、誰だおまえ達は」

「あ、アスク」

アクエスが奥の男性を見て叫ぶ。

俺はすぐさま『結界』を使いゴキブリを閉じ込める。

「アスク」

「まだ、ダメだ。

あの男性の体の中に嫌な気を感じる。

もうちょっと待ってくれ」

俺はアクエスをその場に残し、アスクに近づいた。

ギャー

奇怪な叫び声と共にアスクの体に空いた穴から虫が飛び出してくる。

虫は俺に触れると同時に燃え落ちた。

見た目は変わらないが今俺はスキル『火炎の体』を最大で発動中、自分の体を炎に変えている。

ゆっくりとアスクの額に手を置く。

そして、『浄化の炎』を発動。

アスクの体に巣食う虫を全て燃やし消滅させる。

次に『生命の回帰』

これによりアスクを生きてきた時間の中で全盛期な状態へと戻す。

「くは」

アスクが短い声を出した。

「アクエス。もう大丈夫だ」

その声にアクエスはアスクに近づき抱きしめた。

「さて、後はこれの始末か」

俺は『結界』の中、暴れまわるゴキブリに近づく。

「おのれ、ここから出せ」

「そう言われてもなぁ、おまえ害虫だろ」

「うるさい、ここから出せ」

生意気なゴキブリだ。

さて、『自動再生』のスキルをゴキブリに付与する。

このスキルにより傷や損傷を受けても自動的に治る。

そして、俺は『結界』の中にあるものを吹き込んだ。

「な、なんだこれは」

「ん?ある世界にある滅・殺虫剤だ。

この煙を吸った虫は必ず死ぬ」

「な、なんてものを、ガハ、ガハ」

ゴキブリが咳をする度に口から小さな虫が吐き出される。

しかし、その虫は全て死んでいる。

「あ、ちなみにおまえは俺が死なないようにスキル付与しておいたから、よかったな」

「な、なんだと、ガハ、ガハ」

俺は虫をそのままにしてアスクの方に向かった。

「気分はどうだ?」

「大丈夫だ」

少ししんどそうな声だが受け答えはきちんと出来そうだな。

「自分の名前は分かるか」

「ああ、アスク。土の勇者と呼ばれている」

「そうか、なら大丈夫そうだな」

力も戻っているみたいだし大丈夫だろう。

「では、次に向かうぞ」

2人は頷く。

俺達は次の車両に向かった。



ガチャ

「酷いなこれは」

一緒に入った2人からも怒りを感じる。

「すまないが少し待っててくれ直ぐに終わらす」

俺は横たわっている女性に近寄る。

「なんだ、おまえは?」

パチン

スキル『祝福の炎』

「ギャーーーーーーーー」

通りすぎた何かを俺は火柱の中に閉じ込めた。

悪い心を持つ者をスキルが解除されるまで永遠と焼き続けるスキル。

焼かれては傷を治しまた焼き続ける。

さっき使った『痛撃再生』に似ているが、これは良い心を持っている相手には効かない。

さて、本当に酷いな。

女性のお腹はパンパンになっており、口からは虫の卵がこぼれ出している。

目も完全に白目をむいていてもう意識もないのだろう。

俺は彼女を仰向けにして腹に手を置く。

スキル『浄化の炎』

これにより彼女の体内にある虫の卵を消滅させる。

次に頭に手をおき、『記憶操作』を使いこのモンスターとのやり取りを消す。

次に『生命の回帰』により元の力を取り戻す。

これで良いはずだが。

腫れ上がったお腹は元に戻り、息も通常に戻っている。

勇者2人も俺のそばから彼女を見ていた。

「ん」

意識が戻ったか?

「ここは?」

「気がついたか?」

「あなたは?」

「俺はあんたの仲間に依頼されて助けにきた者だ。

名前は分かるか?」

「え?はい、私はウイドーと言います。

風の勇者と呼ばれています」

俺は後の2人を見る。

2人はウイドーの答えに頷いていた。

記憶も戻ったみたいだな。

「ウイドー」

アクエスが俺の横から顔を出す。

「アクエス」

その言葉にアクエスは笑みを浮かべウイドーと抱き合った。

「さ、急ごう。

あとは2人助けないといけない」

『はい』

俺は3人を連れて次への車両に向かった。



ガチャ

「何してるんだ?」

俺は肉の塊を叩き続ける男性とその後ろで笑いながら浮かんでいる顔に聞いた。

「ん?なんですか?私の楽しい時間を邪魔する阿呆は」

バキッ

顔は俺に殴られ壁にぶつかり潰れる。

それと同時に肉を叩き続けていた男性もその場に崩れ落ちた。

俺は崩れ落ちた男性に近づき『生命の回帰』を使う。

精神はまだ折れていない。

すごいな。

よく頑張った。

俺は『記憶操作』も行い少しだけ記憶を消しておく。

「ん?」

何か体に付いたか?

「ふはは、これであなたも私の操り人形ですよ」

さっきのか。

「いきなりの攻撃でビックリして技を解除してしまいましたが、あなたのような強い人形を手に入れたのですよしとしましょう」

「クロノ!」

アクエスが心配そうに声をかけてきたが、俺は男性を抱えあげそのまま3人の方に歩いた。

「な?なんだと」

驚くモンスター

「一応、治療はしてあるから少し様子を見といてくれ」

「はい」

ウイドーは頷く。

「さて、操るのかお前が俺を」

「そ、そうだ。私の糸からは逃れる事は出来ない」

「そうか」

スキル『操術』を発動。

少し上側の空間が揺れ、1人の小柄なゴブリンが落ちてきた。

「な、なんだ?なぜ?」

「お前がモンスターの正体か」

「なぜ?居場所が」

「スキルを使っておまえの糸でおまえを操ったのさ」

「な」

「さて、おまえにも与えてやるよ」

俺はモンスターに手を置く。

スキル『自動再生』を付与。

そして、俺は自分に繋がっている糸に『地獄の業火』を使った。

「な、なんだ、これは消えない。消えないぞ。くるなくるな、ギャーーーーーー」

『地獄の業火』は目標が燃え尽きるまで消えない炎。

『自動再生』で傷が治り続ける為、この炎は永遠に消える事はないだろう。

「そうそう、『重力』」

「ぐげぇ」

スキルを使いモンスターを床に押し潰す。

燃えながら特攻されてもうざったいからな。

俺はモンスターを背にして4人の方に向かう。

ちょうど男性が意識を取り戻したところだった。

「大丈夫か?」

「ああ、助かった」

「自分が誰か分かるか?」

「ああ、火の勇者フレイスだ」

「よかった」

「俺が殴っていたのはなんだったんだ」

フレイスが辛そうな顔で聞いてくる。

「あれはモンスターの肉の塊だ。

たぶん、それを嫌な形に見せてたんだろう」

「そうか」

「それに目の前に仲間がいるだろう」

俺の言葉に3人を見るフレイス。

「ああ、その通りだ」

笑いあう4人。

「さぁ、最後だ。

依頼人を助けるぞ」

俺は立ち上がり4人を連れて先頭車両に向かった。

次は後日談です。

今回のお話は後日談が最後になります。

最後までお付き合いくださいませ。

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