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辺境の地に婿入りしても良いですか?  作者: ゆりあ
エルナール辺境伯領へ
6/36

えっ!?獅子の?

「そちらのお方は………?」


「ああ、こっちは、私の護衛だよ。」


「ディオン様にお仕えしています、レオンです。」


今日は、もちろん、レオンも着いて来ている。


さすがに、初めて来る土地。お忍びとはいえ、主人のディオンは、目立つ赤い髪色。


何があるか分からないと心配性な彼は、護衛と称して、着いて来たのだ。


「聞いて良いのか、分かりかねますが………

護衛がいるのに、わざわざ、僕に案内を頼んだ貴方は、いったい、何者なのですか?」


「うーん………実は、お忍び中なんだよ。獅子の一族のひとりだと言えば、分かるかな………?」


「えっ!?獅子の?貴方は、王族なのですか?」


「まあ、うん、そうなるね。」


小さな声で言った言葉に、ユージは驚いた。


〈獅子の一族〉それは、この王国内で知らぬ者はいないからだ。 王族のことだから。


しかし、王族の中に、ディオンがいることは、あまり知られていない。


エルモ兄上の方が目立つからだ。


「名は、ディオン・シェオ・フォン・セイレン・ハリウィムだ。 改めて、宜しくね。」


「つまり、ハリウィム公爵閣下のご子息………?」


「ああ。うん、ハリウィム公爵の次男にあたる。もちろん、嘘ではないから、後日、ひっそり、エクトールに確認すると良い、ひっそりとね。」


「な、なるほど……それで、義兄様は、代わりに僕を案内人に寄越したんですね………?」


「うん、出来れば、他の者に内緒でいて欲しい。イグナシオ殿、エクトールは知ってるけど。」


「承知いたしました。 しかし、なぜ、初対面の僕に、その情報をお伝えしたんですか?」


「警戒心の強いエクトールが、わざわざ君を指名したという事は、君を信用している証だろう?」


「そ、そうなのですか?ありがとう存じます。」





「こちらが、エルナール博物館です。」


「ほう、ここが、国内で、一番広いという………噂なら聞いていたけれど………本当に、広いね。」


「そうみたいですね。王立博物館の三倍くらいの広さだと言われているようです。建物の内部に図書館、会議室、喫茶店などもございますよ。」


エルナール博物館は、スーウィル王国の中で、一番広くて展示品も多い。それは、同盟国から集まった美術品も集まっているからだ。


そのため、この博物館の周りは、辺境伯領内の観光地となって、大変賑わっているらしい。


「5時間はありますから、ゆっくり見ましょう。夕食は、あちらの喫茶店で食べる予定です。」


「うん、分かった。ありがとう。」

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