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本当に、ありがとう!

「ディオン様………」


「もしも婚約する場合は、

リタ嬢に婿入りする形になると思う。

そして、エルナール辺境伯領に新しい伯爵家が建つことになるはずだ。」


「新しい伯爵家が………」


もともと、伯爵位をもらう予定だったから。


そうなれば、リタ嬢は、住み慣れた辺境伯領のままになる上に、実家とは別の伯爵家で暮らすこととなる。


公爵子息が伯爵位なので、リーンダート伯爵が何か言っても、跳ね除けることが出来る。


リタ嬢にとっては、最適な新しい居場所だ。


「わたくしのことが

好きなのですか………?」


「ああ、リタ嬢が好きなんだ。」


「ディオン様、ありがとう存じます。

わたくしも、貴方のことが好きなんです。」


「リタ嬢、婿入りしても良いのか………?」


「ええ、もちろんです。」


リタ嬢は、ふんわりと微笑んだ。


心からの可愛いらしい嬉しそうな笑みだ。


ディオンは、間近で、その笑顔を見て、これは現実なのか夢なのかが分からないくらい嬉しい気持ちになった。


「わたくしを、貴方様の

ディオン様の婚約者にしてください。」


「ありがとう! 

本当に、ありがとう!」


「これからも

宜しくお願いいたしますね?」


「こちらこそ、宜しく、リタ嬢」


「ええ、ディオン様」







それから、すぐのこと。


ディオンの新しい婚約者が発表された。


新しい婚約者は、エルナール辺境伯領に住んでいるリーンダート伯爵令嬢らしい。


ディオンの親友エクトールの妻、サラサ夫人の実妹ということで、エクトールの紹介なのかもしれないと、密かに、噂になった。


2年後の春に婿入りして、伯爵位を受け取ったディオンと、妻となったリタが、辺境伯領内や王都で、見かけるようになった。


婿入り後のディオンは、辺境伯領内の騎士団に所属し、次期辺境伯のエクトールの補佐として働くようになった。


参謀的な文官の次期伯爵、ユージと共に。

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