出会い②
俺は眠りについた。
「 ねぇはるくん?」
「 どうしたの? ───ちゃん 」
「 私ね!大きくなったらはるくんのお嫁さんになる!」
「 本当!?じゃあ約束だよ!」
「 うん!約束!」
幼稚園の頃の思い出が夢で流れてきた、相手は分からない。
霞んで見えないからだ、でも分かったことがあった。
俺は確かに恋をしていたらしい、でもなんで覚えていなかったのだろう。
分からない、人の感情は難しい...特に自分の感情が
「 おにぃ!ご飯!起きて!」
「 ん?...あぁ... 」
「 待ってるからね!」
「 うん... 」
何故か俺は涙が頬を伝っていた、理由は分からない。
でも胸が締め付けられる感覚がある、苦しい、何も考えたくない
「 早く飯食ってまた寝よう... 」
「 おにぃ遅い!...てどうしたの?」
「 なぁ澄麗...俺は何か大切なこと...いや人を忘れているような気がして...」
「 ─── おにぃが私の旦那さんになること?」
「 お前に聞いてそんだった...いただきます」
「 えぇ〜...いただきま〜す!」
「 そう言えば姉貴は?」
「 友達と飲み行ってるよ〜 」
「 ...なぁきょッ 」
「 ヤダおにぃがお姉ちゃんのお迎え行って 」
「 ですよねぇ〜... 」
姉貴は酒に弱いくせして沢山飲む、だから飲み会に行ったら誰かが迎えに行かないと行けないが、とにかくそれがダルい。
酒でダル絡みする姉貴はタチが悪いからだ
「 今日学校どうだったか?新しいクラス 」
「 ん〜...クラス替え初日なのにまた告白されちゃった」
「 お前はモテるよな...でっどうしたんだ?」
「 フったよ?私の旦那さんはおにぃだから 」
「 やっぱお前はもったいないよな 」
「 なにが?」
「 家事全般で来て顔もスタイルも良くて頭もいいのに男作らないからな 」
「 だから!私の眼中にはおにぃしかないの!」
「 はいはい...ご馳走様 」
「 お粗末様です 」
「 さてと...連絡来るまで何して待つかな... 」
俺は部屋に戻ってベットに寝転びながら考えていた、ゲームして過ごすのもいいがたまには別のことをしたいと思う。
読書か筋トレか寝るか...
「 寝るかぁ... 」
結局俺は少しだけ仮眠する事にした、アラームをセットして布団に入る。
次第に瞼が重くなり俺は眠りについた