出会い①
どうしたものか、白咲さん...いや、はなが抱きついてきてからかれこれ数分が経過している。
とても気まづい、俺は彼女の事を少ししか思い出せていないのに何故こうなった。
「 そ...そのぉ〜はなさん?」
「 なに?はるはる 」
「 そろそろ〜抱きつくの辞めて貰えますか?」
「 もう少しだけ... 」
「 いやぁ〜その〜...気まづいので 」
「 ...わかった 」
「 じゃあ...そろそろ俺達も解散するか?」
「 そ...そうだね 」
「 じゃ...じゃあまた明日?」
「 うん...明日ね 」
俺達は気まづさのあまりそのまま逃げ出すように帰ってしまった。
突然のことすぎて頭が回っていない
思い返せば何故あんな事が起きたのか、よく分からない。
俺が白咲 はばの事で唯一覚えているには幼稚園の頃に仲良くしていた事ぐらいだ。
「 なんだったんだ... 」
色々と昔の事を思い出そうと頑張る、けど次第に頭が痛くなってくる。
思い出そうとすると何時もそうだ、何故思い出せないのだろうか。
「 クソ...頭痛くなってきた...早くベットで寝たい... 」
少しだけ歩く速度を上げ家に向かった。
「 ただいま〜... 」
「 おにぃ〜お帰り〜!」
「 うん... 」
「 元気ないねどうしたの?妹成分補給する?」
「 今そう言う気分じゃない... 」
「 そう?...風邪ひいた?」
「 頭痛い... 」
「 大丈夫!?」
「 寝る... 」
「 分かった...ゆっくり休んでね?」
部屋に戻りベットに寝転び少しだけ考える、昔の事
、あの日の事
俺は昔1度だけ心を許した女の人がいた、名前も知らない、ましてや姿も覚えていない。
ただ1つ覚えていることがあるとすれば、同い年だったという事だ。
何故覚えていないのかは知らない、分からない。
多分俺はその人の事を
《 愛 》していた。