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00話 プロローグ

小説の投稿は初の素人なので、誤字・脱字・文法のあやまりがあっても、海のように広い心で見守ってやってくださいwww

「四年ぶり、か……」

 空港を出てそんな言葉が口からもれる。

 年の頃は十八才程度、短めな黒髪にどこかひねくれたような黒の瞳、身につけているものはスタンダードなワイシャツにジーパンである。

 青年、緋宮(ひのみや)(けい)は久しぶりの帰国に複雑な表情をする。

 なぜなら自分は四年前この国から逃げ出したからだ。

 今は以前とは比べ物にならない力を身につけ、誰からも後ろ指をさされなくなったが、それでもこの国を逃げ出したとゆう後ろめたさは変わらない。

 歩きながら空港からの道を眺めていると四年前を思い出す、同時に大切な約束も。




「失敗作が……」

 そんな父の言葉にもはや涙もでない。生まれてから十四年間常に聞き続けてきた言葉だ。

「歴史ある緋宮の長男がこんなんではな……、聡の百分の一でもいいから才能がほしいわ」

 はき捨てるようなセリフもまた十四年間聞き続けた言葉だ。

 弟の聡は自分と違い才能にあふれている。

 体術は一族最強の父にこそかなわないが、抜かすのは時間の問題だろう。

 すでに分家や家人では相手にならない。

 緋宮の異能も年々磨きがかかっている。

 体術どころか異能も使えないような自分とは大違いだ。

 午前の鍛錬が終了すると、人目を避けるようにして家をでる、家にいても家人や弟の馬鹿にしたような、蔑んでいるような目で見られるだけだからだ。

 向かう先は同じ十三家の形瀬家(かたせ)の家だ、


「いらっしゃ~い♪」

 形瀬家の一人娘、唯衣(ゆい)が迎えてくれる。

 唯衣はいまどきの娘にしては珍しい、黒髪のストレートだ。

 墨のように艶やかな髪を腰あたりまで伸ばしている。

 目もとも優しげで、本人の人柄が現れているかのようだ。

 また肌も雪のように白い。十四年の人生で間違いなく最高の美少女だろう。

 スタイルも出るところは出ている。

 バストサイズなど……、ゴホンッ。

 唯衣と出会ったのは、形瀬のおじさんとおばさんが緋宮の屋敷に訪れたときだ。

 年も近かったからか、当時の俺にいろいろと世話を焼いてくれた。

 年上ということでお姉さんぶりたかったのかもしれないが……。

 まぁ、その縁で今も唯衣とはお互いに親しい間柄だ。

「おじさん、おばさんは?」

「今は親族会議の真最中、とってもいそがしそうだったよ~」

「はぁ……」

 そーいえば緋宮(うち)でも今日だったな、と考えていると。

「今日はどうだった?小さな火ぐらいだったら出せるようになった?」

「……」

 いやな沈黙が流れる。

「そ、そーいえば明日は慧の誕生日じゃない!」

 そんな自分の沈黙に何があったか悟ったのか、突然話題を変えてくる。

「明日は盛大に祝ってあげる♪お父様もお母様もいろいろ準備してたみたいだから」

「……うん、ありがと」

 形瀬(ここ)の人たちは出来損ないの自分を蔑むことなく家族同然に接してくれる、今の自分にとって唯一、心が安らぐ場所だ。


 その日は誘われた夕飯を辞退し家に帰る。

 すると門の前で父が待っていた

「本日親族会議で決定した。慧、お前を分家に預ける。今日中に部屋の荷物をまとめておけ、明日の朝迎えが来る」

 それだけ言うとさっさと家に入ろうとする。

「待ってください父上!どうゆうことですか、分家に預けるっていったい・・」

「出来損ないの失敗作はいても邪魔なだけ、それだけだ」

 父は振り向きもせずに淡々と答える。

「それだけって、父上!父上!」

 もう、話は終わったとばかりにさっさと家に入ってしまう。

 家に入ると母の私室に駆け込む。

「母上!自分を分家に預けるとはいったい?」

「聞きましたか」

 そういって振り返る。その目は仕事を邪魔されたためか、迷惑そうにゆがんでいる。

「あなたは、体術も並みなら異能も使えない、ここにいても聡の成長の妨げになるだけです。だから分家に預ける、それだけです。」

「そんな・・・でも」

「新しい土地に言っても体に気をつけなさい、これは選別です。」

「母上・・・」

 そう言って財布からいくばかの金を渡すと、そのまま書類仕事に戻ってしまう。

「……母上」

「……」

「……」

 

 何回かの呼び出し音の後、

「はい、形瀬です。」

 唯衣の声が聞こえる。

「……」

「あの……」

「…………唯衣か」

 つい、先ほど別れたばかりなのに、その声は久しぶりに感じた。

「慧!こんな夜遅くにどうしたの?」

 そろそろ、日付がかわろうかという時間だ。唯衣の声には驚きが感じられる。しかし、俺はその問いを無視して続ける。

「唯衣には話しておきたくて……」

「なに、どうしたの?」

「俺は、……家を出るよ」

「……えっ?」

 返事に一瞬の間があった。

 それはそうだろう、こんな時間にいきなり親しい友人から家出宣言を聞けば。

「外国に行くんだ」

「がいこく、……なんで?」

「今日の親族会議で決まったんだ、俺は分家に行くことになった」

「分家に?どうして?」

「親父が『お前は聡の邪魔だ』って!お袋も助けてくれなかったよ……」

「そんな!」

 唯衣の声に悲痛な感情が混じる。

 俺はそんな感情を上書きするかのように力強く宣言する。

「俺は、外に行く!この家の外で力を付けて、親父たちを見返してやるんだ!」

「……」

「唯衣には待っていて欲しい。いつか……、いつか必ず胸を張って迎えに来るから!」

 わずかな沈黙の後。

「行かないで欲しい……、でも、君が悩んだ末に決めた事……、だよね?」

「ああ」

「じゃあ、待ってるよ!でも、おばあさんになるまでに迎えに来てね」

 電話の向こうから唯衣の冗談めかした声が聞こえる、思わず涙が出そうになる。

「ありがとう、そして……」

 俺は万感の想いを込めて、そして……

「行ってきます」

 別れの挨拶を口にした。


小説の初投稿です。まさにTHE・厨二!

いいですね自分も大好きです。厨二のどこが悪いwww

閑話休題

ここに始まりました、異能と魔術と奇跡がおりなす物語!

次回は、主人公の慧君ががんばる&能力が少し判明します。

では、みなさん、私の厨二魂に少々のお付き合いを!

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