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JR北海道

北海道新幹線の札幌延伸に遅れ?

作者: xoo

「北海道新幹線2030年度全線開業予定が遅れる」という記事が2023年11月、地元紙に載り、半年。JR北海道が否定せぬまま、中央のメディアにもポツポツと載るようになった。


遅れの理由は「ニセコトンネルの岩塊撤去で工事が遅れている」「ラピダス(半導体メーカー)千歳工場建設に資材と人員を取られている」「資材の値上がりで建設費が膨らんだ」「2030年の札幌オリンピック誘致に失敗、2034年以降も見込みがない」などが挙げられている。特に札幌オリンピック誘致失敗で国や北海道庁の優先順位が繰り下がった(ラピダス千歳工場の2025年開業が最優先)のが響いているようだ。

ただし、JR北海道も鉄道・運輸機構も国や道庁も、延期は正式発表していない。

 


私個人としては北海道新幹線札幌延伸に期待していない。旅行するとしても空路で東京、函館や東北地方に用事がないから新幹線を利用する機会も、ほぼない。それよりも在来線を廃止する方が身の回りへの影響が大きい。JR北海道は、山線(函館本線小樽~長万部)を廃止・バス転換する際に北海道中央バス(小樽)などに丸投げするとしているが、現状はバス運転手が足りなくて減便されており、増便の見込みがない。グループのジェイ・アール北海道バスは、札幌圏と都市間バスしか走らせず、山線バス転換には関与しない。札幌~小樽間に運行しているジェイ・アール分の都市間バスを余市や倶知安まで延長運行する話も無い。


JR北海道は中期経営計画で千歳線札幌~新千歳空港間の速達化(最速25分)と函館本線札幌~旭川間の速達化(現行最速85分を最速60分に)を挙げているが、無理がある。

札幌~旭川は以前は最高速度130キロ、最速80分で運行していたが、2013年1月29日の踏み切り事故(死者ゼロ、重軽傷者47名、事故車両は編成ごと廃車)と他線区のレール損傷多発を受けて、最高速度120キロに抑えられている。それを最高速度140キロ以上、789系電車基本番台であれは設計速度160キロで札幌~旭川間を停車せず運行すれば、理論上は最速60分が可能である。しかし同区間は「ほくほく線」や「成田スカイアクセス線」と違い高架部分は一部のみ、区間内に110箇所の踏切がある。160キロで踏切事故が起これば次は乗員乗客に多数の死者が出る。全線高架化や踏切全廃は現実的ではない。


札幌~新千歳空港間の速達化・新千歳空港駅の改修は優先度が高い。北海道における行政・商業と鉄道の結節点は札幌であるが、道外との交通結節点は新千歳空港である。この区間に投資するなら、新幹線を新千歳空港に乗り入れさせるのが良いと考える。ニセコ地区に入り込んでいる観光客なら北海道新幹線を利用すると予想するが、札幌での乗り換えがストレスになる。北海道新幹線の札幌延伸が遅れるのなら、新千歳空港まで一気に整備するべきである。



鉄道網は公共材として、道路と同様に国・地方自治体が所有整備すべきと考える。しかし上下分離した後で、運営をJR北海道に任せるべきではない。きちんと運用・経営できるJR東日本か、またはJR九州や東急電鉄などに委ねた方が良いと考える。

本日2024年5月8日、北海道新幹線札幌延伸工事を行っている鉄道・運輸機構より国に対して、札幌延伸が年単位で遅れることが報告された。(23:25追記)

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