第72話 【BLACK EDGE 其の72 龍対森】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第72話
【BLACK EDGE 其の72 龍対森】
ブラッドはクレインの攻撃を避ける。そしてクレインの鎧に拳で殴りかかるが効果がない。
やはり龍の力無しではクレインの鎧を突破するのは難しい。だが、龍の力を使うことはできない。
これ以上は身体を龍の乗っ取られてしまう可能性がある。だからこそ、ここは使うことはできない。
ブラッドはクレインの攻撃を避け続ける。一方的に責められている状態だ。
このままではキツイ。
その時、
「ブラッド!!」
フェアが走ってきた。そして少し離れたところで二人に手を伸ばす。
「フェア、何をする気だ!」
「大丈夫。離れて援護するだけ!!」
そう言うとフェアの手のひらが光る。するとクレインの鎧に異変が起きた。
「っ!! なに!?」
クレインの包んでいた植物がクレインの制御から解放されて、力を弱めたのである。
「今だ!!」
ブラッドは防御の弱まったクレインの鎧を攻撃する。鎧はブラッドの拳を弾くことはできず、鎧にめり込む。
それによりクレインの腹にブラッドの拳がめり込んだ。
「ぐっ!!」
手応えがあった。クレインはふらつきながら後ろに下がる。そして再び植物を操作すると頑丈な鎧にした。
「なにが起きた…………あのガキ、あいつが関係しているな」
クレインはブラッドを無視してフェアの方へと走っていく。
「フェア、逃げろ!!」
ブラッドはクレインを追いかける。
フェアはクレインが近づいてくるが、逃げずにクレインに向けて力を使った。
クレインの鎧が再び弱くなる。そんなクレインの腕をブラッドは掴むと、自分の方へと引き寄せる。
「行かせるかよ」
「……邪魔しやがって」
クレインは
剣でブラッドを攻撃しようとするが、それよりも早くフェアが力を使い剣を通常の植物に戻した。
ブラッドの肩を葉っぱや蔓が落ちる。
ブラッドはクレインのことを蹴り飛ばした。クレインは蹴りの衝撃で地面に叩きつけられる。
だが、地面に落ちる前に植物を操作して、その時のダメージは軽減した。しかし、フェアとブラッドのコンビネーション攻撃は防ぐことができない。
どうにかしてフェアの動きを封じなければ、鎧の効果が発揮できない。鎧が使えれば、ブラッドの攻撃は効かず、問題なく倒すことができる。
なら、どうするべきなのか……。
その時、クレインの視線にシャドーと少女が戦う姿が見えた。
そしてそれを見たクレインは、
「レイラ!! さっさとそいつを殺し、そこのガキを殺せ!!」




