第67話 【BLACK EDGE 其の67 ブルーバード】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第67話
【BLACK EDGE 其の67 ブルーバード】
「ブルーバードだと…………?」
グリモワールではなくブルーバード。ではこの能力は?
ブラッドが考えていると、植物は死角からブラッドの脚をとらえた。
「なに!?」
ブラッドも捕まってしまった。
女性は植物を操作して、ブラッド達を並べる。
「よくも俺の計画の邪魔をしてくれたな」
女性はそう言うと植物で鞭を作る。そしてそれを手に持つと、リナリアのことを叩いた。
「リナリア!!」
何度も何度も叩く。
「邪魔邪魔邪魔!!」
リナリアは途中でその女性の姿に変身する。変身することで攻撃しづらくしたのだが、女性は関係なく攻撃してきた。
「……馬鹿にしてるのか? 俺をその程度で止められると? 俺はなぁ、そんなんで終われないんだよ!!」
そして何度も叩く。フェアは見ていられず目を瞑り、ブラッドは叫ぶ。
「やめろ!!」
だが、二人には何もできない。ただその光景を見守ることしかできなかった。
何もできないこの状況。ブラッドはどうにかできないか。
龍の力は使うことができる。だが、コントロールが難しい。こうやって拘束された状態ではうまく力を使いこなせない。
そうなると龍の力が暴走してしまう可能性がある。
だが、だとしてもだ……。このまま放っておくことはできない。
「フェア、頼みがある…………」
ブラッドは小さな声でフェアに伝える。
「え…………」
フェアはブラッドの話の内容を聞いて驚いた。しかし、
「分かった。それでリナリアを助けられるのなら……」
フェアはそう言った。
「助かるよ……」
チャンスは一回だ。それも成功する保証はない。だが、それに賭けるしかない。
ブラッドは右腕に力をためる。すると右腕に黒いオーラが現れた。
「お前、何してる」
それは女性に見つかってしまう。だが、問題ない。もう何をやろうと間に合わない。
ブラッドは叫んだ。
「解放!!」
ブラッドの右腕から黒いオーラが放たれる。それは上空に飛び、ブラッドの頭上のはるか上へと飛んでいった。
「ドラゴンインストール」
ブラッドの頭上を飛んでいた黒いオーラは空を飛んだ後、落下してきた。
そしてそれは落下中に龍へと変貌する。
「な、なんだ!?」
そして龍は落下して、ブラッドに直撃した。龍がブラッドに直撃すると、大きな爆発音が響く。
そしてブラッドの周囲にバチバチと電気が発生した。風が吹き、ブラッドから発生した風は周囲に吹き荒れる。
「…………何だその姿は……」
ブラッドは脱出した。




