第44話 【BLACK EDGE 其の44 グリム・リーパー】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第44話
【BLACK EDGE 其の44 グリム・リーパー】
「俺様はグリム・リーパー。この痛み、倍にして返してやるぜ」
グリムは短剣を逆手で持つ。すると、グリムの持つ剣が不思議なオーラを放ち始めた。
「ブラッド!! 気をつけて!!」
「分かってる!!」
グリモワールの隊員は不思議な術を使う。魔術と言われる術であり、彼らは術師だ。
それぞれが固有の能力を持っており、その能力を活かして戦闘をしてくる。
だが、万能というわけではなく。力を得るのとは引き換えに、何かしらのデメリットも存在している。
それに誰もが使えるというわけでもないのが、魔術の厄介なところだ。だが、これはグリモワールも持つ銃などの技術と同じで、世間的には広められておらず。闇組織が独占している状態だ。
「ブラッド、お前の噂は聞いているぜ」
グリムはブラッドに喋りかけてくる。
「グリモワールの支部を潰し周っているらしいな。それでついた名前がブラッド…………だが、俺はグリム・リーパー、死神だ。お前を死の国へ導く者だ」
「俺を倒すつもりか?」
「ああ、その通り。お前が強ければ強いほど、俺は強くなる」
すると、ブラッドはグリムの背後に不思議なオーラを感じた。何人のも怨霊がついているような、不思議な感覚だ。
「フェア、お前は下がれ」
ブラッドはフェアを後ろに隠して、敵に狙われないようにする。
それを見たグリムは、
「グリモワールからの指令はその子供を捕らえてくることだ。だが、俺はその子供よりもお前の方が興味ある。その子供はお前を倒してから捕まえる。戦闘中はそっちから手を出してこない限り、手を出さないから安心しろ」
ブラッドはグリムが本心で言っていると感じた。
ブラッドを優先して戦闘中はフェアには手を出さない。それは本当のことだろう。
「なら、俺も遠慮なく戦える」
「さぁ、殺し合おうかァ!!」
ブラッドとグリムはお互いに走り出す。そして中央で二人はぶつかる。
グリムは短剣を振って攻撃をしてくるが、ブラッドはそれを避ける。そして攻撃を避けたブラッドはグリムに殴りかかる。
グリムはブラッドの攻撃を避けることができず、腹に強い衝撃を受ける。殴られたことでグリムは口から液体を吐きながら、ヨロヨロと後ろに下がる。
ブラッドは追撃をしようと、グリムを追うが、
「待て」
グリムが手を前に出して、ブラッドを止める。
「お前は今まで俺を二回殴ったよな」
そう言ってニヤリと笑った。




