第42話 【BLACK EDGE 其の42 二人の襲撃者】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第42話
【BLACK EDGE 其の42 二人の襲撃者】
ブラッドは王都でギルドで賞金稼ぎをしていた頃に一緒に活動していたヒューグと再開した。
ブラッド、フェア、ヒューグの三人は夜ご飯を一緒に食べていた。
「ヒューグさんって強いんですか?」
ふとフェアが疑問に思って聞いてみた。
龍の力を持ってブラッドとタッグを組めるほどの実力者。だが、ヒューグが龍の力の持ち主だという話は出なかった。
するとヒューグはニヤリと笑った。
「ああ、強いぜ。龍なら一振りで真っ二つにできる」
ヒューグがそう言うとフェアはハンバーグを食べていた手を止めた。そして固まる。
フェアも龍だ。自分を真っ二つと言われて、気分の良い人間はいない。
怯えているフェアにブラッドが耳元で伝える。
「冗談だよ。ただの例え話だ」
それを聞いたフェアはホッとする。そして再び食べ始めた。
そんな感じで三人が食べ終わる。料理を食べ終わったところで、ヒューグの表情が変わった。
「おい、お前ら。お前らの他に仲間でもいるのか?」
ブラッドは答える。
「いや、いないが……何かいるのか?」
「ああ……」
すると、ヒューグは顔を向けずに後ろを指差す。
「その先の席だ。怪しい動きをしてる奴がいる」
ブラッドもフェアも分からなかった。だが、ヒューグの話をブラッドは真面目に聞く。
不思議そうな表情をしているフェアにブラッドが説明した。
「ヒューグは普通の人の数倍の感覚が鋭いんだ。それにやって人の気配を強く感じる」
ブラッドはヒューグをかなり信頼しているようだ。
ヒューグはブラッドに言う。
「こっちから先に仕掛けるか?」
それに対してブラッドは首を振った。
「いや、ここで戦闘になれば他の人の迷惑になる。一旦出るぞ」
三人は金を払うと外に出た。そして王都を歩くが、
「つけられてるな」
ヒューグはそう言った。
敵が何者かは分からない。だが、戦闘は避けられないのかもしれない。
「どこにいるんだ?」
「後ろに二人。二人とも武器を持ってる」
「人気の少ないところで相手するか」
ブラッド、フェア、ヒューグは三人で人の少ない路地へと向かう。
そして路地でその二人を迎え撃つように振り返った。
すると、そこには黒いフードを被った仮面の人物が二人いた。
「グリモワール!?」
フェアは二人を見て叫ぶ。それを聞いたヒューグが聞く。
「あれがお前達の追っている?」
ブラッドは戦闘の構えになった。
「ああ、だが、これは好都合。奴らから情報を聞くな」




