第337話 【BLACK EDGE 其の337 フェザントとシオン】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第337話
【BLACK EDGE 其の337 フェザントとシオン】
アサギに負けたスカイは控え室へと戻る。そこにはブラッドがいた。
「ブラッドさん、すみません……」
負けたスカイはブラッドに頭を下げる。しかし、そんなスカイにブラッドを肩を叩くと、
「あとは俺に任せとけ」
闘技大会四回戦。ランスとシオンの戦いが始まろうとしていた。
ランスはブルーバードの幹部フェザントが、大会に参加するために使っている名前であり、本名なのかそれとも偽名なのかは分からない。
それに対してシオン。予選では圧倒的な力で他の選手達を倒していた。そして龍の適応者だ。
紫のオーラを身体に纏ったシオンは、ブラッド以上のパワーで暴れ回っていた。
四回戦の最後の戦いは、その二人の戦いになる。
フェザントは舞台へと向かう。そこにはまだシオンの姿はなく、そんな舞台の上にフェザントはジャンプして登った。
フェザントは面倒くさそうに頭を掻きながらシオンの登場を待つ。
そんなフェザントの元に控え室の方から、大きな足を音鳴らしながら走ってくるシオンの姿。
シオンは舞台に向かって高くジャンプすると、舞台にヒビが入る勢いで着地した。
そんなシオンを見たフェザントは嫌そうな顔をする。
「はぁあ、一回戦目でこいつに当たるのかよ……」
嫌そうなフェザントの向かい側では、シオンは荒々しい息を吐きながら、フェザントのことを睨んでいた。
選手の二人が舞台に登ったところで、ついに4回戦目のゴングが鳴らされた。
フェザントは気怠そうにしながらも、拳を握って戦闘の構えを取った。
フェザントもシオンも二人とも武器を持ってはおらず、素手で戦うようだ。
戦闘の構えを取ったフェザントを見て、シオンは嬉しそうに笑った。
「お前はなかなか楽しめそうだな。その力。見せてもらうぞぉぉぉぉ!!」
シオンは叫んだシオンはフェザントに向かって走り出した。シオンが一歩ずつ歩くたびに、会場は大きく揺れる。
フェザントに近づいたシオンは拳を握りしめると、大きく振りかぶり、フェザントを殴ろうとする。
しかし、シオンの拳がフェザントに当たる寸前で、フェザントの姿が消えてシオンの拳を空を殴る。
そして
「……ま、程々にやるとするか……」
シオンの背後にフェザントは現れた。シオンは振り返り、フェザントに攻撃をしようとするが、フェザントはシオンよりも早く動いて、シオンの腹を殴った。




