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BLACK EDGE  作者: ピラフドリア
323/354

 第321話  【BLACK EDGE 其の321 ニキータ】

 BLACK EDGE



 著者:pirafu doria

 作画:pirafu doria



 第321話

 【BLACK EDGE 其の321 ニキータ】






「お前は……ニキータか」




 フードの男の声を聞いてそれが誰か分かった。




「ポイズンを殺したお前は私の手で殺したかった。だが、それはスパーク様に任せるとしよう……」




 ポイズンを殺した? 何の話だろうか。




 ポイズンといえば、マルグリットに着く前の森で奇襲を仕掛けてきたグリモワールだ。

 だが、ポイズンはスカイが戦う意思を示したら、逃げて行ったはずだ。




「一つだけ、ヒントをくれてやる。私達はフェザントを追ってこの大会に参加した。私達の目的はブルーバードの目的を探ること……」




「ブルーバードの目的……」




 ニキータは壁から離れると、ブラッドの進む方向とは別の方へと歩いていく。




 そして去り際に




「そうだ。ブルーバード……特にフェザントには気をつけろ」







 ブラッドが廊下を抜けて会場へとたどり着くと、すでに舞台の上には黄色いフードに仮面をつけた男フレッタがいた。




「来たな。黒龍の適応者ブラッド……」




 フレッタは仁王立ちで堂々とブラッドの登場を待っていた。




 ブラッドはジャンプして舞台の上に登る。




 グリモワールでは術師の中でも下っ端は黒いフード。そして色のついたフードを着ているものは色付きと言われる幹部である。




 ブラッドが少年時代、そして赤崎を追っている時にはアルムという紫色のフードを着た幹部と出会った。




 アルムと戦闘した時には全く歯が立たなかった。それと同じ実力を持っているであろう黄色いフードの幹部。




「何年もグリモワールの施設を襲撃してきたが、色付きと戦うのは初めてだな」




「そうか、それはガッカリさせないように。実力の差という者を教え込ませないとな……」




 フレッタはリンゴを取り出す。そしてそれを空中に投げた。




 そのリンゴに向かってフレッタは手のひらを伸ばすと、そこから電撃が飛び、リンゴを粉々に破壊した。




「俺のグリモワールでのコードネームはスパーク。術師は術を隠すのが基本だが、俺はあえて教える。俺の能力は電撃だ。…………こうやって教えてやらないと、何も分からないうちに俺が勝ってしまうからな」




「それはありがてーな。だが、とっくに検討はついてたよ」




 そしてついに第二回戦。スパーク(フレッタ)とブラッドの大戦のゴングが鳴らされる。




 黒龍の力を持ってブラッドと電撃の術を持つスパーク。この二回戦はどちらが勝利することになるのだろうか。













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