第305話 【BLACK EDGE 其の305 真剣勝負】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第305話
【BLACK EDGE 其の305 真剣勝負】
残る選手は六人。Eブロック予選も終わりが近づく中、スカイとブライスはお互いに剣を向けて、一対一の勝負を始めた。
ブライスは腰にある短剣に手をかける。そしてゆっくりと歩みを進める。
スカイは剣を抜くと、両手で剣を握りしめてブライスに向けて、近づいてくるブライスを警戒した。
ブライスはスカイに近づき、その距離が2メートルに入った時、ブライスは動いた。
ブライスは短剣を腰から抜くと、スカイに斬りかかる。横に振られる短剣。しかし、スカイはその剣を容易く躱して、カウンターで攻撃を仕掛けた。
だが、スカイのカウンターは失敗する。スカイはブライスに剣を振ろうとするが、
「っ!?」
スカイは突然後ろに下がって距離を取った。
ブライスは短剣を振り終えた状態で、後ろに下がったスカイを見て目を丸くする。
ブライスは振り終えた剣を自分の元に戻して、鞘にしまう。
そして肩に乗せた鳥を指で撫でながらスカイに聞いた。
「どうして下がった? 今のはやれただろ?」
そう言われたスカイは首を振る。
「いえ、今切り掛かっていれば、私がやられていました。……あと少し気付くのが遅れていたら、私が切られていた」
スカイの言葉を聞いたブライスはやれやれという表情をすると、
「なかなか鋭いな。バレてたか」
と言って再び腰にある剣に手をかけて構えた。
「次は確実に仕留める。覚悟しな、嬢ちゃん……」
スカイも再び両手で剣を握り構える。
今度はスカイとブライスへと近づく。ブライスも同じようにゆっくりと進んでいるため、二人の距離が近づくのはさっきよりも早かった。
そしてすぐに二人の距離は、2メートルになる。その時、
「今だ!!!!」
「やっちまえ!!」
ブライスとスカイはそれぞれ背後から奇襲をかけられる。
それはEブロックで他に残っていた選手だ。
二人が戦っている間に、残りの選手の数は四人になっており、そして勝負に集中している二人に奇襲をかけてきたのだ。
しかし、二人はそんな奇襲をかけてきた選手を、剣を一振りするだけで簡単に倒す。そしてお互いに奇襲を仕掛けた選手が地面に倒れたと同時に、二人はお互いに剣を振り、攻撃を仕掛けた。
ブライスはスカイに短剣を振り攻撃する。しかし、スカイは最小限の動きでブライスの剣を避ける。
そして今度はブライスに向かって剣を放った。
だが、ブライスはスカイの剣を身体をそって避ける。




