第285話 【BLACK EDGE 其の285 始まる予選】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第285話
【BLACK EDGE 其の285 始まる予選】
Cブロックの予選はフレッタが勝利した。
黄色いフードに白い仮面をつけた男フレッタ。彼は不思議な能力を使い、身体から雷を放出してCブロックを勝ち上がった。
フレッタの使った能力は魔術。そう、フレッタは魔術師なのだ。
グリモワールの幹部。
グリモワールはシャドーやヒートのように能力に関係したコードネームをつけることがある。しかし、フレッタの名前はコードネームとは違う感じだ。
組織でのコードネームが別にあるのか。フレッタというのが彼の本当の名前なのか、それとも偽名なのか。
そんな疑問はあるが、Dブロック。ついにブラッドの順番がやってきた。
「ブラッドさん、絶対買ってきてくださいね!!」
控え室を出る時にスカイがブラッドに言う。
「ああ、任せとけ!」
グリモワールがこの大会にいることは知っていた。フェアの護衛はケイス達に任せている。そのため、フェアに関しては無事だろう。
そうならば、本戦で奴と戦い、目的を確かめるのが良いだろう。控え室で騒ぎを起こせば、問題行動として追い出されてしまう。
目的が何かは分からないが、ここにグリモワールの幹部を閉じ込めておくことができるのならば、その方がいい。
ブラッドはDブロックの会場へと向かう。
会場にはすでに選手達が集まり始めていた。
「あれは…………」
そしてその中に黒いフードに仮面をつけた人物がいた。今まで出会ったグリモワールの連中に比べて身長が低い。
向こうとブラッドに気づくと近づいてきた。
「君がブラッドか……。スパーク様から話は聞いているよ……」
「……Dブロックにもグリモワールがいるとはな……」
「私もニキータとしてこの大会に参加している。貴様を倒して、この大会に勝たせてもらうぞ」
「お前達の目的はなんなんだ?」
「そんなの決まってるだろう…………私達の目的は…………」
その時、
「なんだい、君達。そんなところで睨み合って。弱い犬ほどよく吠えると言うが、それは君たちのことかな?」
二人の話に横から入ってきたのは、白い服に立派な剣を腰に下げた長髪の男。
彼はブラッドが武器を借りようとしていた時に絡んできたリトゥーンだ。
「お前は甘党の騎士団ビターン?」
「美しき黄金の騎士団の団長、リトゥーンだ!! なんだよ!! わざとだろ!!」
それを聞いたニキータもリトゥーンの方を向くと、
「なんのようだ? ピーマン」
「俺の名前はそんなに覚えにくいか!?」




