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BLACK EDGE  作者: ピラフドリア
272/354

 第270話  【BLACK EDGE 其の270 入れ替われ!?】

 BLACK EDGE



 著者:pirafu doria

 作画:pirafu doria



 第270話

 【BLACK EDGE 其の270 入れ替われ!?】





 翌朝、ブラッドとフェアは再び王城へ向かうことになった。とはいっても正面から入ることはできない。




 ブラッド達が城前を歩いてどうしようかと考えていると、路地の方から手を出てきて、来い来いと招いている。




 ブラッドとフェアはお互いを顔を見て首を傾げた後、




「行ってみるか……」




 とその路地へと入ってみることにしてみた。




 ブラッド達が中に入ると、そこには白い仮面を被った女性がいた。

 仮面には顔が描かれており、ふざけた表情をしている。




 一瞬、グリモワール!? と思ったが仮面を外すと、それはジーナスだった。




「待っていたぞ。お前たち」




「ジーナスさん……」




 グリモワールではなかったため、二人は安心する。そして路地の奥からは、




「昨日ぶりですね」




 ルルシアが現れた。今回は動きやすい服装を選んだのか、この前とは違う。少し目立ちそうな気もするが、街中を歩き回るわけではないのでこれで問題はないのだろう。




「ブラッドさん。ですよね。お願いします」




 ルルシアにそう言われてブラッドは驚く。




「え?」




 ジーナスはブラッドに伝える。




「ああ、そうだ。私はフェアの面倒を見なければならないからな。ルルシア様は任せたぞ」




「おい! 王女様を知らない男に任せていいのかよ!!」




 ブラッドがそう言うとジーナスはフェアの頭に手を置いて撫でた。




「こいつが人質みたいなもんだ。昨日の行動を見てれば、お前がこいつを大事にしてるのは分かった。こいつを放っておくことはないだろ」




 確かにフェアをそのままにするわけにはいかない。しかし、王女様をこうして預けるのはどうなのだろうか。




 こいつは本当に王女様を守る気があるのか……。自由にさせすぎな気がする。




「では私達は城に帰る。何かあったら連絡をくれ」




 ジーナスはフェアを連れて昨日の抜け道へと向かう。




「…………連絡って、どうするんだよ……」




 ブラッドが呟くとルルシアはポケットから何かを取り出す。そしてそれをブラッドに見せた。




「これです」




 それは小さな白い笛だ。そんな笛でなにをするのか。




 不思議そうな顔のブラッドに説明するように、ルルシアは、




「ついてきてください」




 と言うと昨日の公園へ行く。そしてその公園で笛を吹いた。




 すると城の方から一匹の白い鳥が飛んでくる。手のひらサイズの小さな鳥だ。




「私のペットのミルクです。伝えたいことがあったら紙に書いて、この子に持って行って貰えばいいんです」









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