第257話 【BLACK EDGE 其の257 ガルデニアの賞金稼ぎ】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第257話
【BLACK EDGE 其の257 ガルデニアの賞金稼ぎ】
王都ガルデニア。そこに大物賞金首ジガンデルが潜伏しているという情報が流れ、賞金稼ぎ達は各々がジガンデルの賞金を獲得しようと動いていた。
そんな中にブラッド、ヒューグ、キースの三人もいた。
「それでどうやって探すつもりだ?」
ブラッドさヒューグに聞く。
ジガンデルは国に追われている身でありながら、ずっと逃げ続けている人物だ。簡単に見つけられるとは思えない。
「そうだな。とりあえず、空き家を回ってみるか」
ヒューグの提案でブラッドとヒューグは使われていない空き家を見回ることにした。
しかし、そんな簡単に見つかるはずもなく。ジガンデルは見当たらない。
それでも王都を歩き回り、ジガンデルを探す。
そんな中、キースが二人に話しかけてきた。
「困っているようだな!」
見つけられずにいる二人を揶揄うようにキースは
「まだ見つけられないのか?」
挑発する。その挑発にヒューグが喧嘩腰になるが、ブラッドが止めた。
「お前も見つけられてないんじゃないか?」
するとキースは首を振る。
「いや、居そうな場所の目星はついた。でも、俺だけじゃ実力不足でな」
キースだけじゃ実力不足?
ブラッドは首を傾げる。
キースの実力はヒューグやブラッドに並んでいる。王国の兵士を十人同時に相手できるほどの実力は持っている。
だが、そんなキースが実力不足と言うとは……。
首を傾げたブラッドに応えるようにキースは手に持っていた紙をブラッドに投げつけた。ブラッドはそれを受け取ると内容を見る。
そこには有名な騎士や賞金稼ぎの名前が並んでいた。そのどれもが手練れであり、三人と張り合える実力者ばかりだ。
「こいつらはジガンデルの被害者だ」
キースがそう言うとブラッドは驚く。
ジガンデルはそれほどまでに実力が高いということなのか。
だからキースがブラッド達に声をかけたのか。
「競争じゃなかったのか?」
ヒューグがキースに聞く。するとキースは、
「そいつを逃したらそれは俺たちの責任になる。こんな犯罪者を自由にしておくわけにもいかないだろう」
「そうだな。じゃあ、競争はやめるってことか!」
ブラッドが嬉しそうに言うと、キースは否定する。
「そんなわけはないだろ。続けるさ!! だが、ジガンデルを逃さない程度にだ!! 誰がジガンデルに最終的に捕らえるか、それが勝負だ!!」
キースはそう言うと、ブラッド達を連れてある場所を目指すのであった。




