第246話 【BLACK EDGE 其の246 ラクーン】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第246話
【BLACK EDGE 其の246 ラクーン】
ナジムというお婆さんが出てきて、ガレオを箒で殴ると喧嘩を止めた。
「お客さんに喧嘩をふっかけるんじゃないよ!!」
ガレオは頭を掻きながらナジムに文句を言う。
「いや〜、しかし、ダレオの野郎のせいで〜」
「あんなの兄のことなんか知るかい! あんたは今ここで私に雇われてんだよ!! 森で倒れてるあんたを助けてやったのは誰だと思ってんだい!!」
「………………はい」
ナジムに説教されたガレオは落ち込んで、店の恥でしゃがみ込む。そんなガレオを無視してナジムが話しかけてきた。
「あんたら旅人かい? よく来たね」
ガレオは床に落ちている葉っぱを指で動かして拗ねている。
「良いんですか?」
ブラッドが聞くとナジムはガレオに唾を吐く。
「良いんだよ。こいつはうちの店に住み着いた虫だ。それより何か買っていくかい?」
ナジムは笑顔で接客する。
まぁ、ガレオとは違い普通に商品を売ってくれそうだから、そのまま話を進める。
馬車と防寒具。その他必要なものを売るように頼む。
ナジムは素早く行動し、商品をまとめる。途中でガレオを蹴り飛ばすと、ガレオにも手伝わせた。
「こんなもんでどうだい!」
5分もかからないうちに、商品をまとめて金額を提示してきた。
値段を見たスカイは驚く。
「少し高くないですか?」
「ここは村から離れてるからね。少しくらい我慢しな!」
値段が高くつくのは分かっていたブラッドは提示された金額を払う。
この後の大会で賞金を手に入れれば、それで金は手に入る。これくらいの出費なら許せるだろう。
金を払い終え、ブラッド達が出て行こうとした時、ガレオが前に立ち塞がった。
「待ちやがれ!! お前達!!」
ガレオは扉を前で仁王立ちをして行く手を阻む。
「お前達に頼みたい仕事がある!! それをやってくれたらわしはお前達のことを許してやろう!!」
ガレオはそう言って威張る。
しかし、ブラッド達にとって、ガレオに許されようがどうしようが関係ないことだ。
「ま、どうでも良いんで、さようなら〜」
ブラッド達が店を出ようとするとガレオはしがみつく。
「待ってくれ!! 頼む!! 待ってくれ!!」
「なんなんだよ」
「お願いだ!! わしの願いを聞いてくれーーー!!」
ガレオはしつこく頼み込む。
「分かったよ。とりあえず何をやって欲しいだ。それを聞いてから考える」
ガレオのしつこさに諦めたブラッドがガレオに聞く。




