第23話 【BLACK EDGE 其の23 情報を得て】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第23話
【BLACK EDGE 其の23 情報を得て】
「子供達の行方を知るのは上層部のみ。グリモワールの幹部しかこの情報を知らない」
メテオラは自分の知っている情報を二人に提供する。
だが、子供達の行方に関する情報は得られない。
「子供達が連れ去られる前に師匠が逃すことはできなかったのか?」
これを聞いたところでどうにかなるわけじゃない。しかし、少し疑問に思ったからブラッドは聞いてみることにした。
メテオラはブラッドやフェアと同じく龍の適正者だ。地龍の適合者であり、その実力はブラッド以上。それだけの実力者なら子供達を守りながらも戦うことはできる。
しかし、メテオラは首を振った。
「子供達の側にはいつも幹部が二人以上いた。そいつらの力は私と同等かそれ以上、一体二では勝ち目がない」
グリモワールの幹部が二人以上。それを同時に相手にするのは難しい。
だが、今の話を聞いて疑問に思うことがあった。
「なんで子供達にそこまで警備をつけるんだ? 適合者探しはそんなに難しいのか?」
そんなブラッドの疑問にメテオラは答える。
「ああ、フェアが逃げ出したからというのもあるだろうが。白龍の適合者は他の龍よりも適合者を見つけるのが難しいんだ。それで組織は各地から適合者になりそうな人材を連れてきた。まぁ、フェアが逃げ出してからはフェアを捕らえるためだと思うがな。丁度良い餌だ」
白龍の適合者は珍しいものらしい。そのためフェアを組織はどうにかして捕らえたいのだろう。
子供達はフェアを捕らえるための餌になる。子供達の居場所を教えれば、そこに現れる可能性が高いからだ。
そしてフェアに何かあった時は白龍を回収して、他の子に白龍を移す。
フェアは話し合いの結果。
「ということは近いうちに私達に情報が来る可能性がある?」
と言った。それはフェアを捕らえたい組織が取るであろう行動。
フェアのいる場所に現れて襲ってくるというのもあるが、子供達の情報をちらつかせて、罠を貼る可能性もある。
メテオラはベッドに腰をかけて座ると、足を交差させる。
「どちらにしろ。こちらも行動は起こしたほうがいい」
そう言ったメテオラは懐から一枚の紙切れを取り出した。
「私の得た情報で面白い話がある。それを試してみるのもいいかもしれない」
そしてメテオラはフェアにその紙を渡した。そこには地図が書いてある。
「魔女に会いなさい」




