第223話 【BLACK EDGE 其の223 鳥と兵器】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第223話
【BLACK EDGE 其の223 鳥と兵器】
王都へと侵攻する巨大兵器。それを止めるためにブルーバードが戦っていた。
どうにか踏み潰されずに済んだスワンは今度は別の指示を部下に出す。
片足には破壊できた。兵器の足は八本あり、そのうちの六本で進んでいる。一本壊したことで残り五本だ。
次に狙うのは破壊した足の後ろにある真ん中の足だ。片方だけ破壊して、兵器のバランスを崩して移動できなくさせる作戦だ。
さっきと同じように弓兵が矢に縄をつけて放とうとするが、赤崎がそれをさせない。
兵器の側面から機関銃が現れる。そしてそれが弓兵達を狙って弾丸を撃ち始めた。
クレインが植物を成長させてそれで防ごうとするが、威力が高く木を貫通してくる。
「……っ」
弾丸の雨が弓兵とクレインに降り注ぐ。
「クレイン!!」
クロウはクレインの方を見て叫ぶ。
スワンは攻撃を止めるために高くジャンプする。そして兵器の足を登っていき、機関銃を殴り壊した。
スワンが壊したことで攻撃は止む。
着地したスワンはクレイン達の元へと向かう。
そこではフェザントが能力を使い、途中からクレインと兵士たちを守っていたようだ。
だが、フェザントが能力を使って防いだのは途中から、それまでは弾丸の雨が彼女達に降り注がれていた。
何名もの兵士が負傷し、クレインも肩と足を撃たれている。
そして…………。
「…………力を……使いすぎ……た」
クレイン達を守っていたフェザントは力を使い切り、崩れ落ちる。そんなフェザントをスワンは太い腕でキャッチして支える。
「良くやってくれたわ。フェザント、クレイン、そしてあなた達も…………あとは私がやるわ」
そう言った後、スワンはクロウにみんなの手当てを指揮する。
「スワン様は……?」
「私は後一本。絶対に破壊してやるわ。……あなた達が頑張ってくれた分も、私が背負う」
スワンは部下達を残して兵器を追う。
赤崎はブルーバードが攻撃を止めたら、ブルーバードには構うことなくそのまま兵器を王都に動かし始めた。
スワンはそんな兵器に追いつくと、右の一番後ろにある足に飛びつく。右前方は破壊した。スワンはその足に抱きつくと動きを止めようと踏ん張る。
だが、兵器はスワンの頑張りが無力かのように、どんどん王都へと進んでいく。
王都までの距離はあと少しだ。このままでは王都に辿り着いてしまう。
その時だった。
兵器の左足が前と真ん中。日本が同時に破壊された。
「な、なに?」




