第20話 【BLACK EDGE 其の20 師弟】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第20話
【BLACK EDGE 其の20 師弟】
ブラッドを囲む警備員を倒したメテオラは腕を組むと、ブラッドの方を向いた。
「久しぶりだな。可愛い弟子よ」
そしてブラッドに向かってそう言った。
ブラッドは身体を震わせてメテオラに姿勢を正して立つ。
そんな二人の様子を見てフェアは驚く。まさかフェアの協力者がブラッドの師匠だったとは……。
ブラッドはメテオラに頭を下げる。
「助けてくださり、ありがとうございます」
警備員に囲まれてブラッドはかなり厳しい状況だった。メテオラが現れなければヤバかっただろう。
「そうね。…………今はブラッドと呼ばれてるのよね。なら、ブラッド、…………」
そう言うとメテオラはブラッドに近づく。
そしてブラッドに抱きついた。そのままブラッドの顔を見上げると、メテオラは甘えた声で、
「私の弟子よ〜!! 久しぶりねーー!!」
メテオラは嬉しそうにブラッドに顔を埋める。ブラッドは恥ずかしそうにフェアに助けを求めた。
しかし、フェアにはどうすることもできない。
というよりもフェアが想像していた状況と違う。
ここに辿り着くまでフェアはメテオラと行動していた。真っ直ぐこの場所に向かっていたのだが、その道中に何人もの敵が現れた。しかし、メテオラは彼らを簡単に倒して、どんどん先に進んでいく。
メテオラは恐ろしいほど強い。そんなメテオラがブラッドの元にたどり着くと、ブラッドがやられていた。
しかし、そんなブラッドをメテオラは簡単に倒してしまったのだ。それも一撃でだ。
そしてメテオラとブラッドは師弟関係らしい。
それを知ったフェアはブラッドが怒られるのかと思った。
ブラッドはメテオラに出会うと怯えていたし、それにブラッドは敵に捕まりそうになっていた。
メテオラが一撃で倒す敵にやられていたブラッドを情けないと言い、叱るのかと思ったら抱きついたのだ。びっくりだ。
ブラッドはメテオラに抱きつかれながら、周りを見渡す。そしてフェアに聞く。
「子供達はどうした?」
そう、今回の襲撃の目的は子供達の奪還。しかし、フェアは子供達と一緒にいなかった。
フェアは下を向くと、
「いなかった」
と一言言った。
それを聞いたブラッドは衝撃を受ける。
「いなかった……だと…………。どういうことだ」
ブラッドは詳しい状況を聞こうとする。しかし、フェアが答えるよりも早く。メテオラが答えた。
「……すでに別の施設に移動されたんだ」
そう真面目な顔で答えた。
真面目な話をするなら、離れてくれ……。




