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BLACK EDGE  作者: ピラフドリア
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 第206話  【BLACK EDGE 其の206 問題ない】

 BLACK EDGE



 著者:pirafu doria

 作画:pirafu doria



 第206話

 【BLACK EDGE 其の206 問題ない】





 メテオラの弟子になって三年。結局一度もメテオラは龍の力の使い方を教えてくれなかった。




「ううぅ、我が弟子よ〜、本当に行ってしまうのか〜」




 マルクは王都ガルデニアにあるギルドで賞金首を捕まえて、資金調達をしながら、この龍の力を与え、故郷を滅ぼした仮面の集団を探すために、情報収集をすることとなった。




 メテオラはハンカチで涙を拭いた後、鼻もかむ。




「汚いな……」




「なんか言った?」




「いえ、何も〜」




 マルクはメテオラから目を逸らす。




 メテオラの他にもクロエや他の騎士達もマルクを見送ってくれていた。




「マルク君がいなくなると寂しくなるな」




 男性の騎士が腕を組みながらそう言った。




「しかし、なぜ突然?」




 男性の騎士の隣にいた女性騎士がマルクに聞く。




「前から考えてはいたんです。でも、師匠に止められていて…………でも、やっと許可をもらいまして」




 このメテオラの指揮する騎士団でもその組織を探している。そのためここにいても見つけることはできるかもしれない。




 だが、メテオラ達は人々のために組織と戦っている。しかし、マルクは過去の恨みでその組織を追う。

 そんな理由でこの騎士団には残れないと考えていた。




 本当なら弟子入りして、龍の力について知ってから行きたかった。だが、メテオラは教えてくれる様子はない。

 そのため行こうとしたが、ずっと止められていた。




 マルクはそろそろ出発しようと、馬車に乗ろうとしたら、




「待て、マルク」




 そう言ってメテオラがマルクを抱きしめた。みんなの前で突然抱きしめられたので恥ずかしい。

 だが、これもいつものことだ。




 メテオラはマルクが弟子になってから毎日これをやっている。

 そして抱きしめてしばらくなった後、




「…………うむ、問題はないな」




 そう言ってメテオラはマルクを離した。




 マルクは不思議に思う。昨日も同じことになった。




 いつも通り突然抱きしめられると、しばらくマルクの胸に耳を当ててそのあとメテオラは離す。

 そして昨日も「問題ない」と言った後、今まで許可していなかった旅立ちを許可したのだ。




「師匠、前から気になってたんですが、それは何なんですか?」




 マルクが聞くとメテオラは首を傾げる。




「あれ? 教えてなかったっけ?」




「聞いてないですよ! え、なんか意味あったんですかこれ!? メテオラ師匠が変態なだけだと!!」




「誰が変態だ!」




 マルクは殴られる。そしてその後、メテオラが説明を始めた。







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