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BLACK EDGE  作者: ピラフドリア
203/354

 第201話  【BLACK EDGE 其の201 ハズレ】

 BLACK EDGE



 著者:pirafu doria

 作画:pirafu doria



 第201話

 【BLACK EDGE 其の201 ハズレ】





 クレイン、ブラッドとは分かれて探索していたスワンは、ある部屋にたどり着いた。

 その扉を開くと、そこは小さな研究室だ。




 部屋にはガラクタが散らかっており、工具は雑に置かれていた。




 その部屋の真ん中にあるテーブルの裏から一人の少年が顔を出した。




「あれ、お客さん?」




 黒髪短髪の少年。白衣を着ていて顔付きは情報にあった赤崎に似ている。しかし、身長も年齢も違う。それに子供だ。




「…………赤崎……ではないわね」




 スワンは少しガッカリする。研究室にたどり着いたことで、もしかしたら赤崎を見つけられたと思った。しかし、ハズレのようだ。




 すると、テーブルに隠れていた少年はスワンに聞く。




「父さんに何か用ですか?」




 父さん?




 スワンは少年の発言に興味を持つ。




 赤崎に子供がいたのかしら? だとしたらこの子から何か得られるものがあるかもしれないわね。




「……私は赤崎博士の助手よ。今回の兵器の資料を探しにきたの」




 スワンは助手と偽り、問題の兵器の資料を得ようとする。しかし、




「ははは〜、嘘はいけませんよ。スワンさん、あなたについてはすでに父さんから聞いたますから」




「あら、そうだったの…………」




 スワンの名前まで知られていた。と言うことはブルーバードも、目的もバレているということだろう。




 スワンはため息をついたあと、




「ねぇ、あなた名前は?」




 と今度はその少年について聞いた。兵器についての情報ではなかったのか、少年は普通に教えてくれた。




 テーブルから身体を出して、白衣を靡かせる。




「僕の名前はシータ。父さんの八番目のクローンです」




 シータはそう言って自己紹介をした。スワンからは聞きなれない単語があった。だが、赤崎と関係があるのは確かだ。




「そう、シータちゃんっていうのね」




 スワンはそう言うとゆっくりとシータに近づく。シータは近づいてくるスワンに怯える。




 近づいたスワンはしゃがむと、シータに目線を合わせた。




「ねぇ、あなた、私たちにつく気はない?」




 それを聞いたシータは首をかしげる。




「それは父さんを裏切って、ブルーバードの仲間になれってことですか?」




 スワンは頷く。




「そうよ。あなたとお父さんを裏切って私たちの仲間になるの、いつでも私たちの元を離れてもらって構わない。でも、グリモワールよりも良い待遇を与えることは保証するわ」




 シータはスワンから身体を逸らし、横を向く。そして腕を組むと…………。








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