第200話 【BLACK EDGE 其の200 紫炎】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第200話
【BLACK EDGE 其の200 紫炎】
ブラッドを空中で紫炎が焼く。ブラッドは焼かれた状態で落下して、地面をぶつかる。地面にぶつかった後、男が広げていた手を握ると、火が消えた。
「はぁはぁ、て、テメー…………」
ブラッドは倒れた状態のまま、男のことを睨む。男はブラッドのことを見下ろしている。
「ブラッド、…………今回の目的は貴様ではない」
「…………お前に用がなくても、俺は用があるんだよ」
ブラッドは焼かれた身体で立ち上がる。龍の力で咄嗟に防いだため、ダメージはそこまで大きくない。
ブラッドは突っかかるが、男はブラッドに背を向けた。
「そうか、ならせめて私の名前だけでも覚えていけ…………」
男はそう言うとブラッドとすれ違い、ブラッドが来た道を進んでいく。
「…………アルム。…………それが私の名だ。次にあった時はそう呼べ」
アルムはそう言うと通路を進んでいく。ブラッドは逃さないように追いかけようとするが、紫炎の壁が現れて、行く手を塞いだ。
さっきの壁よりも大きい。これではどうやっても飛び越えることはできない。
「お前は絶対俺が殺す!!」
ブラッドは紫炎の炎の中に消えていくアルムを見ながら叫んだ。
ブラッドと別れたクレインが道を進んでいると、ボロボロになった通路と繋がった。
そこは穴だらけであり、通路というよりも穴だ。
戦闘中に通路と通路が空いた感じだ。
クレインはそんな道を進んでいると、途中である人を見つけた。
「…………クレイン……か」
それは傷だらけになったフェザントだ。爆発を聞いた後、いち早く地下通路に向かったフェザントはシャドーとブラッドを助けた。
そのあと、赤崎と戦闘をしていたはずだが…………。
「あんた、負けたのね」
「…………言うなよ」
フェザントは瓦礫の山を背にして座っている。壁がなければすぐにでも倒れてしまいそうな状況だ。
クレインはフェザントに近づくと、フェザントのことを担いだ。
「何があったか、説明しなさい」
状況はなんとなく分かっていたが、フェザントを地上に運びながら情報を聞く。
クレイン達がブラッド達を連れて逃げたあと、フェザントは赤崎と戦闘になった。
最初は有利だったフェザントだが、赤崎に能力を理解されてしまい、対処されてしまったのだ。そのからは一方的にやられ始めた。
そしてフェザントは赤崎に負けたのだった。
「すまないな……」




