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BLACK EDGE  作者: ピラフドリア
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 第199話  【BLACK EDGE 其の199 因縁の相手】

 BLACK EDGE



 著者:pirafu doria

 作画:pirafu doria



 第199話

 【BLACK EDGE 其の199 因縁の相手】





 クレインと別々に探索することにしたブラッド。一人で地下通路を進んでいると、前に人影が見えた。




 その人物の姿は紫色のフードに白い仮面の男。




「お前は…………」




 その男を見たブラッドの動きは止まった。




 その男と会ったのは何年振りだろうか。そう、あれは龍の適応者となった時…………ブラッドの住んでいた家に現れたグリモワールの幹部。




 村から帰ったブラッドが目の当たりにしたのは燃える家。そしてその家の中でこの男と出会った。




 全ての元凶。ブラッドの目的であった男だ。




 男はブラッドを見ると、




「マルク…………。いや、ブラッドか」




 と言った後、ブラッドの方を向いた。




 彼はグリモワールの幹部のはずだ。しかし、なぜ、ここにいるのだろうか。

 敵の調査、シャドー達と同じように敵対している?

 それとも赤崎に協力しているのだろうか。




 だが、そんなことはどうでもいい。




 ブラッドの身体は考えるより先に動いていた。




「…………っ」




 出会った瞬間襲いかかってきたブラッドに男は驚く。ブラッドは拳を握りしめ、男を殴り飛ばそうと近づくが、ブラッドが近づくより前に男が動いた。




 仮面の男はフードの中から手を出すと、その手の上に紫色の炎を出した。




 男は手を横に振ると、その紫色の炎が広がり、ブラッドと男に紫炎の壁を作った。




「くっ…………」




 ブラッドは炎の壁により近づくことができない。そんな壁の向こうでは男がブラッドに向けて手のひらを向けた。




 すると、紫色の炎の弾がブラッドに向かって飛んでくる。




 連続で三発飛ばし、その紫炎がブラッドを襲う。ブラッドは二発を避けた後、残りの一発は右手に黒いオーラを纏わせてそれで弾いた。




 赤崎との戦闘でドラゴンインストールを使ってすぐだ。そのため龍の力が安定していない。

 ブラッドは右手に激痛が走る。




 だが、そんな痛みなど、目の前にいる相手を思い出せば、すぐに感じなくなる。




 ブラッドは壁に向かってジャンプすると、壁を蹴りさらに高く飛び上がる。普通に飛べば炎の壁は突破できないだろう。




 だが、壁を利用したことで通常以上のジャンプ力を発揮して、紫炎の壁を飛び越えた。




「やるな……」




「お前を倒すための15年だったからな!」




 ブラッドは落下しながら男を狙う。しかし、落下してくるブラッドに男は手を伸ばすと、その手を振る。




 すると降った軌道と同じ形を描き、紫炎が現れて空中にいるブラッドを焼いた。




「ぐあっぁ!」






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