第19話 【BLACK EDGE 其の19 弟子】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第19話
【BLACK EDGE 其の19 弟子】
フェアが子供達を逃している間に時間稼ぎをしているブラッドだが、警備員の数が増えてブラッドは気がつけば包囲されていた。
警備員は白い服を着ており、作業員という感じの服だ。そして白い帽子をかぶっている。武器は銃を持っており、ハンドガンを持つ兵もいれば、マシンガンを持つ兵もいる。
ブラッドの周りを円を作るように警備員が包囲している。ブラッドは身動きが取れなくなり、手を挙げて降参した。
そんな中、奥の部屋から黒いフードに仮面を被った人物が現れる。その人物は手に杖を持っており、身体が不自由なのか杖をつきながら現れた。
「お主がブラッドか……」
声を聞く感じ男だ。それに老人だ。
「お主がフェアと接触したことはすでにシャドーから聞いておる」
シャドー。それが誰なのか分からないがフェアといたことがバレているということはそれを知っているのは最初に襲撃してきた仮面の男の名がシャドーということだろうか。
「お主の目的は子供達の解放じゃろう。じゃが、その目的は失敗じゃ」
「なんだと……」
「子供達はすでに別の施設に移した。ここでどれだけ時間を稼ごうと子供達は解放されない……。それにフェアを捕らえるためにすでに他の部隊を動かした」
子供達をすでに移動させているだと……。
ブラッドは衝撃を受ける。それはフェアとの警戒がバレてしまったということ。ここまで早く行動を起こすとは……。
「黒き龍。あのお方はお主に思い入れがあるようじゃが、適合者ならまた探せば良い…………」
仮面の男が手を挙げると、警備員は一斉にブラッドに銃口を向けた。
「ワシの名はプロフェシー。お主に滅びを与えるものじゃ」
プロフェシーがそう言い、発泡の合図を出そうとした時、突然プロフェシーのいる近くの壁が壊れた。
そしてそこから黒髪の女性とフェアが現れた。
「な、なんじゃ!?」
壁を突き破って現れた女性はそのままの勢いでプロフェシーの顔を掴むと、そのままプロフェシーの首を回転させて首を折った。
「プロフェシー様!!」
プロフェシーは首を折られその場に倒れる。
そしてブラッドは黒髪の女性を見て、激しく汗をかいた。
「ま、まさか、メテオラ師匠……」
ブラッドを囲む警備員は一斉にメテオラの方に銃口を向ける。しかし、
メテオラが右足を上げて強く地面を踏みつけると、その衝撃でメテオラが踏んだ地面が膨れ上がる。
その衝撃はまるで線を描くように、地面を進んでいき、ブラッドを囲む警備員の足場は砕けて地割れのようになった。
警備員の悲鳴が響く中、ブラッドはメテオラを見ながら嫌な予感を感じ取った。
メテオラはブラッドの方を向く。
「可愛い私の弟子よ。久しぶりだな」




