第177話 【BLACK EDGE 其の177 差し込む光】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第177話
【BLACK EDGE 其の177 差し込む光】
暴走したブラッドがシャドーに襲いかかる。シャドーはブラッドの攻撃を避けるので必死で、動きを封じた赤崎に何もすることができない。
せっかく炎の剣を止めて、光を消すことに成功した。それにより赤崎をシャドーの能力で影の中に足だけを入れて、動けなくしたというのに……。
シャドーが何もできずに、ブラッドの攻撃から避け続けていると、地下通路に変化が起きる。
それはさっきブラッドが龍の力を解放した時に天井に空いた穴。それが崩れ出したのだ。
天井が崩れ出したことで、地下通路に光が入り込む。その光は通路の真ん中を照らして、シャドーの影と赤崎を拘束している影を分離した。
影が分離させられたことで、赤崎を拘束していた影はシャドーの支配下から解除される。それにより赤崎は影の拘束から抜け出すことができた。
「…………そうか、光か……」
拘束の解けた赤崎はそれを観察しながら言った。
赤崎が脱出してしまった。地下通路はほとんど崩れてしまい、もう青空が見える状況だ。
「……ブラッド、どうしたんだ!?」
しかし、それでもブラッドは暴走した状態が続いており、シャドーはブラッドの攻撃をどうにか避け続ける。
その様子を見ながら赤崎は地面に落ちていた炎の剣を拾った。
「力を無理矢理引き出すと、暴走するのか……」
ブラッドの様子を赤崎は興味深そうにみる。
「…………暴走だと……」
シャドーはブラッドの様子がおかしいことは分かっていた。しかし、暴走しているとは……。
「このやろう。暴走だと……なら…………」
シャドーは壁にある影に触るとその影の中に入る。そして影の世界に隠れた。
すると、シャドーを見失ったブラッドは周りを見渡す。そして赤崎を発見した。
「私とぶつけるということか……。確かに強力な技だ。だが、そのパワーはもう測定できた」
赤崎に向かって襲いかかるブラッド。ブラッドは拳を握り、赤崎に攻撃を仕掛ける。しかし、赤崎はブラッドを冷静に引き寄せてから、
「っ!!」
肩からビームを出してそれをブラッドに直撃させた。黒いオーラで覆われているブラッドは肉体的なダメージはなかったが、そのビームに押されて反対側にある壁まで吹っ飛んでいった。
そしてブラッドの身体は壁にぶつかると、ビームの効果でビームの当たった場所から凍っていく。そして氷がブラッドの腹を凍らせて壁に貼り付けにした。