第158話 【BLACK EDGE 其の158 兵器開発者】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第158話
【BLACK EDGE 其の158 兵器開発者】
ブラッドが赤崎を殴ろうと思いっきり振りかぶる。
そして赤崎を殴ろうとするが……。
「私を舐めてもらっちゃ困る」
赤崎はリモコンのボタンを押す。すると、赤崎の周りが一瞬だけ光を放ち、そして赤崎の周りに何かが現れた。
そんなことを関係なしにブラッドは赤崎を攻撃する。しかし、ブラッドが赤崎を殴りつけると、その周りに現れた硬い鎧に弾かれて、ブラッドの攻撃は赤崎には効果はなかった。
「なに!?」
ブラッドの拳は弾かれる。そしてブラッドの攻撃を耐えた赤崎はさっきまでリモコンを持っていたはずの手を動かす。
そこには柄の部分だけがあり、そこから先がなく。剣の部分は青い炎で出来ている。そして風が噴き出すような音を発しており、近くにいるだけでもその剣が高温なのがわかる。
赤崎はその剣でブラッドに斬りかかる。
「っ!!」
ブラッドは身体を反らせて、赤崎の剣を避けた。
赤崎の剣は振っている最中に長さを変えて長くなっていき、降り終えたところで部屋の壁を少しだけ溶かし切った。
「おっと、危ない危ない。殺してしまうところだった」
「嘘つけ。今のは殺す気で振っただろ」
ブラッドは身体を反らせたまま、後ろに身体を捻りバク転しながらフェアの元まで戻った。
そしてフェアに手を伸ばす。
「フェア、ここは一旦逃げるぞ」
ブラッドがそう言うとフェアは、
「でも……」
とさっきまで子供達が映っていたモニターを見た。そこには誰も映っていない通路が表示されているが、子供達のことを心配しているのがわかる。
「分かってる。必ず助けに戻る。でも、ここでお前が死んだら、あの子達が悲しむだろ」
ブラッドがフェアにそう伝えると、フェアは少し考えた後、納得したようで、
「分かった。今は逃げよう」
と言ってブラッドの手を取った。
ブラッドはフェアを引っ張ると、背中に乗せる。そんな中、赤崎はゆっくりと歩いて来ていた。
赤崎は鋼のプロテクターで全身が覆われており、ブラッドの攻撃が効かなかったのもその鎧があったからだ。
そんなプロテクターは歩くたびに地面に音を鳴らす。この部屋の床とその鎧がぶつかるたびに高い音を出しながら近づいて来ていた。
「逃げるか……少し勘違いしているのが…………この施設に入った時点で君たちの運命は決まっているんだよ」
「そんなの知るかよ。お前の思い通りになってたまるか!」