第152話 【BLACK EDGE 其の152 案内人】
BLACK EDGE
著者:pirafu doria
作画:pirafu doria
第152話
【BLACK EDGE 其の152 案内人】
ブラッドとフェアは何か情報を得るために、クロウとフェザントと合流を予定していた場所に戻ろうとしていた。
合流場所は別れた場所であり、そこで一時間後に合流の予定だ。
ブラッドとフェアはその場所を目指して歩いていると、突然前に女性が立ち塞がった。
その女性は赤い髪にメイド姿をしており、手には箒を持っていた。
「お待ちしておりました。ブラッド様、そしてフェア様…………」
そのメイドはそう言うと深く頭を下げた。
「あなたは?」
フェアが聞くとメイドは答える。
「私は赤崎博士の助手兼メイドのロジョンと申します。あなた方を博士の元に案内しに来ました」
ブラッドとフェアはお互いに顔を見る。
「赤崎博士……だったか。あんたの主人は何者だ? なぜ、俺たちについて知ってるんだ?」
ブラッドが聞くとロジョンは答えた。
「グリモワールの科学者と言えば、分かりますか?」
それを聞いたブラッドは戦闘体制を取り、フェアはブラッドの後ろに隠れる。しかし、ロジョンはそんな行動をとっても動揺する様子はなく。
「ご安心を……今の博士はグリモワールの命令ではなく、個人の考えで行動しております」
「どっちにしろ。グリモワールの関係者ってことだろ……安心しろって方が無理な話だ」
するとロジョンは軽くため息を吐き、ポケットに手を突っ込む。
それを見たブラッドは警戒するが、ロジョンのポケットから出てきたのは武器などではなく……。
「その紙は何だ……?」
ブラッドは警戒しながら聞く。
ロジョンが取り出したのは一枚の紙だ。その紙の大きさは十センチ程度でロジョンはその紙をブラッドとフェアに見えるように横にした。
「っ!?」
そこに写っていたのは子供達の写真。均等に並べられたベッドで寝させられている子供達の姿だった。
「これで状況はお分かりになりましたか?」
フェアとブラッドが見たのを知ると、ロジョンは写真をしまった。
「…………俺たちに何をしろと?」
ブラッドが聞くとロジョンは答える。
「先程申した通り、赤崎博士があなた方をお待ちしております。ご案内いたしますので、ついて来てください」
そう言うとロジョンは歩いていく。
ブラッドとフェアはそんなロジョンの後ろをついていく。
あの写真は脅しだ。逆らえば子供達に危害を加えるという風の警告と考えられる。そうなるとこれを無視することはできなかった。